120年にわたり追い求めた、最高の一足ニューバランスが紡ぐグレーの美学
昨今、街を行き交うファッショナブルな人びとの足元に、「N」のロゴを多く見かけるようになりました。今やニューバランスは、世界のライフスタイルシーンで圧倒的な存在感を放ち、多くの人の支持を集めています。あなたの人生のパートナーとなり得る一足もまた、その中にきっとあるはずです。
Text:Fumihiro Tomonaga
Edit:Yasumasa Akashi(pad inc.)
1906年、ボストンで矯正靴の製造会社として創業したニューバランスは、その始まりから“機能性”を真摯に追求してきました。ブランド名には「履く人に“新しい(New)バランス(Balance)”をもたらす」という純粋な理念が込められています。足を支えるための高い技術と熱意が、やがて美しきプロダクトへと結実していく—その誠実な歴史と姿勢こそが、このブランドに唯一無二の品格を与えている理由なのです。
そうした思想がより明確な形となったのが、1960年の「Trackster」でした。本格的に一般向けに展開されたランニングシューズとして、世界で初めてマルチウイズ(足幅)を展開。今でこそサイズや足幅を選べるのは当たり前ですが、当時は画期的な試みでした。靴に足を合わせるのではなく、一人ひとりの足に靴を合わせる—この理想を、彼らはどこよりも早く具現化したのです。
さらに、1980年当時、市場で最も軽いランニングシューズとして登場した「M620」には、今やブランドの象徴となった「グレー」が初めて採用されます。ポップなカラーリングのランニングシューズが主流だった時代にあって、ボストンのような街に溶け込むグレーをあえて選んだ決断もまた、ニューバランス独自の洗練された美意識を物語る重要な転換点でした。
「M990」が変えた、スニーカーの価値基準
1982年に登場した初代「M990」は、ブランドの評価を不動のものにした記念碑的なモデルです。「1,000点満点中の990点」という有名な広告コピーのとおり、この一足は“最高のランニングシューズ”の理想を追い求めて開発されました。卓越した性能に加え、当時としては破格の「100ドル(当時1ドル=約280円)」というチャレンジングな価格設定も、本物志向の人びとの間で大きな話題となりました。「M990」はスニーカーを単なる消耗品から、技術と品質に裏打ちされた“至高の工業製品”へと格上げした伝説の始まりであり、現在へと続く伝統の原点なのです。
継承される思い、高機能の“見える化”
「M990」以降のニューバランスは、技術的なイノベーションをデザインにも取り込み進化していきます。1998年に登場した「M990v2」は革新的な衝撃吸収素材ABZORB(アブゾーブ)をミッドソールに配し、その機能を可視化。さらに2001年に発売された「M991」では「ABZORB」を前足部とかかと部分に搭載してミッドソールのデザインを一新し、“21世紀のスタンダード”を示しました。
そして近年、その歩みはFuelCell(フューエルセル)によってさらに加速しています。圧倒的な反発性と推進力を誇るこのフォーム素材を、2022年に990シリーズとして初採用。クラシックな美学を守りながら、驚くほど軽快で俊敏な新しい履き心地へとレベルアップを図りました。
2023年に発売された「991」の最新のバージョン「U991v2」では、FuelCellとABZORBに加え、ABZORBより高い衝撃吸収性・反発弾性を備えたABZORB SBSポッドをミッドソールに採用しました。
過去の名作を神格化して懐古主義に陥るのではなく、常に「今、もっとも快適な一足」を追い求める姿勢。これこそが、ニューバランスがいっそう輝きを増している原動力なのです。
ではここからは、それぞれに個性的でエモーショナルな魅力をたたえた、注目の4モデルをご紹介します。
Made in USA 990v6 — 米国製にこだわる端正なるフラッグシップ
初代990のデザイナーが掲げた「最高のシューズをつくる」という使命を受け継ぎ、現代の感性へと見事に昇華させたのが「990v6」です。最大の進化は、圧倒的な推進力を生むFuelCellと、高い安定感を誇るENCAP(構造)との融合。長時間の着用でも疲れにくく、快適さが長続きします。
ブランドがこだわりつづける「Made in USA」の誇りが、製品に作り手の熱意というロマンを与えています。真のラグジュアリーとは、思想の完成度の高さである—そう確信させてくれる「990」の現在地です。
Made in UK 991v2 — 英国製が醸し出す、静かなる品格
2001年に誕生し、ブランドの新章を告げた「M991」。その正統な発展形として2024年に誕生した「991v2」は、オリジナルの気品あるシルエットを継承しながら、内には最新鋭の技術を贅沢に宿しています。フルレングスのFuelCellミッドソールに、ABZORB SBSとENCAPを巧妙に組み合わせることで、弾むような反発力と、極上の安定感を両立。ピッグスエードとメッシュ、合成素材が織りなすアッパーは、知的で程よいボリューム感を演出します。
ABZORB2010 (U2010V1)— Y2Kの熱量を、現代の美意識で再構築
アッパーはメッシュにヌバック素材を重ねたレトロフューチャー感のある絶妙な表情。懐かしさと革新性が同居するこのモデルは、いつもの装いに心地よいエッジと抜群のコンフォート感を添えたいとき、もっとも現実的で、もっとも洗練された選択肢になるでしょう。
1080v15 — “走り”を更新しつづける、デイリーランの到達点
最新の「1080v15」では、従来のFresh Foam Xに代わり、新次元のフォームInfinion(インフィニオン)をミッドソールに採用。これにより大幅な軽量化と同時に、より高い反発力と安定性、そして長持ちするクッション性を実現し、毎日のランニングを驚くほど軽やかに、力強く支えます。
シリーズのアイデンティティである高いクッション性は、デイリーラン以外でも長時間の立ち仕事から旅先での長距離歩行まで、あらゆるシーンで足のコンディション向上に貢献しています。走るための機能が日々のくらしの質をも高めていく—ブランドの真価は、こうした“洗練を極めた実用性”にこそ宿るのです。
全国のニューバランスオフィシャルストアでは、最新のさまざまなラインアップを取り揃え、「3Dスキャン」による精密な足の計測も実施。各人の好みと足の個性にマッチした、より適したフィット感を叶える最良の一足がきっと見つかるはずです。
さあ、次に靴ひもを結ぶとき、この個性豊かなラインアップの中からあなたなら何を選びますか。
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ニューバランス
公式WEBサイト:https://shop.newbalance.jp