Harmony 2016年9/10月号
バラエティ自動車ジャーナリスト 小沢コージの

オーリス ここがポイント!

FFコンパクト/セダン系だけでも5種類あるトヨタ製ハイブリッド。そこに欧州戦略車、「オーリス」のハイブリッド版まで加わって、もはや過当競争では? と思ったが、乗ってみるとそうでもないことが分かってきた……。

「プリウス」のライバル出現か⁉

本文を読む

新しくなったばかりの元祖ハイブリッドの「プリウス」をはじめ、「アクア」「カローラ アクシオ ハイブリッド」「カローラ フィールダー ハイブリッド」「シエンタ」……と、FFコンパクト/セダン系だけでも5種類あるトヨタ製ハイブリッド。そこに欧州戦略車、「オーリス」のハイブリッド版まで加わって、もはや過当競争では? と思ったが、乗ってみるとそうでもないことが分かってきた。「オーリス」は「オーリス」で、ほかにはないハイブリッドとしての魅力をもっているからだ。

まずいいのはデザインだ。ある意味、オーソドックスに美しさを追求したスタイル。ノーズ低めでクサビ型のシェイプといい、鋭いカットのライト類といい、いかにも欧州戦略車で、それでいて全長 × 全幅 × 全高は4,330 × 1,760 × 1,480mmと大きすぎない。

そして、日本の一般コンパクト車にはない居住性のよさ。シートの質感の高さは特筆すべきものがある。それぞれサイズが大きいので、特に後部が広いという感じはないが、クッションが厚めで座ったとたんにホッとする、独特の優しさがある。これは「プリウス」や「アクア」にはない魅力だ。

それからなんと言ってもその走りだ。加速そのものは紛れもなくトヨタ流ハイブリッド。最初はモーターパワーでしずしずと発進し、やがてエンジンが加わって、総合力で走る。そこには独特のヌメッとした感じがあっていかにもハイブリッド。しかし、エンジン回転上昇に違和感は少ないし、ブレーキも回生タイプ特有のヌメり感が残るが、ペダル剛性そのものは他車より高い。

あとはシャープなハンドリングと硬めの乗り心地だ。ここは「アクア」や「カローラ」はおろか、最近プラットフォームから一新して走りがよくなった「プリウス」以上の部分もあり、明らかに剛性感重視。分かりやすいしっかり感が楽しめる。

モード燃費は30.4km/Lと、「プリウス」や「アクア」には歯が立たないが、実燃費は20km/L前後。「プリウス」が賛否両論のアグレッシブデザインになった今、落ち着きとしっかり感の高さで「オーリス」を選択する価値は十分ある。

オーリスの詳しい情報・お問い合わせは、toyota.jp へ。

動画試乗レポート:バックナンバー

「ウィングレット」ここがポイント!

「プリウス」ここがポイント!

「ウェルキャブ」ここがポイント!

「MIRAI」ここがイイ!

おざわ こーじ◎バラエティ自動車ジャーナリスト。
1966年神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、某自動車メーカーに就職するも半年後に退職。「NAVI」編集部を経て、フリーに。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『ドライブ上達読本』『クルマ界のすごい12人』など多数。