愛車に機能が「後付け」できる
「トヨタアップグレードファクトリー」

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文/善福寺正文 写真/トヨタ自動車

愛車の購入から年月が経つと、新型車に搭載されている最新の機能や装備が羨ましく思えることもある。とはいえ今までは、クルマを買い替えでもしない限り、その羨望を現実として手に入れることは難しかった。

そんな常識を覆したのが、トヨタ自動車が提供している「トヨタアップグレードファクトリー」というサービス。かつては「新車注文時にしか選べなかった一部の純正オプション」や「マイナーチェンジ後に追加された一部の機能」を、今乗っている車両へ正規販売店で後付けできるというアップグレードサービスである。

本稿では先代モデルのトヨタ アルファード/ヴェルファイアおよびトヨタ RAV4を例に、同サービスがもたらす新たなカーライフのあり方を紹介したい。

買い替えるのではなく「アップグレード」する

自動車における技術革新のスピードは速い。先進安全装備や運転支援ソフトウェアのアップデートはもちろん、乗降性や乗り心地を左右する細かな制御技術に至るまで、数年前のモデルと現行モデルの間には大きな差が生まれることもある。

従来なら、クルマを買い替えでもしない限り、そうした最新技術の恩恵を享受することは困難だった。機能や装備はクルマと不可分のものであり、それだけを手に入れるという発想がなかったのだ。

そんななか「買い替えるのではなく、今の愛車をアップグレードして乗りつづける」という考え方を具現化したのが「トヨタアップグレードファクトリー」である。

あなたが選んだクルマを理想の“愛車”へと進化させる「トヨタアップグレードファクトリー」。写真は、トヨタ GRヤリスに搭載されているエンジン、4WD、パワーステアリングを制御するコンピュータの書き換え作業風景。

「トヨタアップグレードファクトリー」は、すでにトヨタ車を所有しているユーザーを対象に、ソフトウェアの書き換えや純正パーツを正規販売店で「後付け」ができるトヨタ自動車の公式サービス。そのサービスの柱は、大きく分けて以下の3点である。

1. リフォーム
経年劣化で汚れたシートや、日常利用のなかで避けられない細かい傷や、変色したプラスチック内装部品などを、新しい純正部品に交換する。

2. アップグレード
乗っているなかで必要性に気づいた、新車注文時にしか選べなかった一部の純正オプション装備の後付けや、スマートフォンやパソコンのOSを更新するように、運転支援システムなどのクルマのソフトウェアを最新のものにアップグレードする。

3. パーソナライズ
一人ひとりに合わせてソフトウェアのカスタマイズをするなど、ドライバーの運転特性や嗜好に合わせてクルマの機能を進化させる。

「純正基準」だから、施工後も安心できる

「トヨタアップグレードファクトリー」の最大の特徴は、すべてのメニューがトヨタ自動車の純正基準で開発・検証されているという点にあるだろう。一般的なアフターパーツとは異なり、車両の制御システムや安全基準などと協調するよう設計されているため、施工後も高い信頼性が維持されるのだ。

パーツの車両適合確認から申し込みまでを公式WEBサイト上で完結し、部品代・工賃が含まれた明確なパッケージ価格が提示されるというのも特徴。そして実際の施工は全国各地の対応可能な正規販売店で行われるため、日常のメンテナンスと同じ安心感でもって依頼できるという点も、大きなメリットとなる。

写真はトヨタ 5代目RAV4の特別仕様車「Adventure“OFFROAD package Ⅱ”(ハイブリッド車)」。通常の5代目RAV4 Adventureをこれに近いスタイルにアップグレードさせる場合でも、「トヨタアップグレードファクトリー」を利用するならば、純正の安全装備への干渉などを心配する必要がない。

そこで次項では、3代目アルファード/ヴェルファイア(2015年~2023年)と5代目RAV4(2019年~2025年)を例に、「トヨタアップグレードファクトリー」の具体的な人気メニューを紹介しよう。

3代目アルファード/ヴェルファイアの快適さがより際立つ

大切な家族を乗せるファミリーカーとして、あるいはビジネスの移動空間として、3代目アルファード/ヴェルファイアは数多くのオーナーから厚い信頼を寄せられてきた。堂々たるたたずまいと快適な室内空間を持つ一台だからこそ、機能追加によって移動の時間がさらに上質なものへと変わっていくはずだ。


① パワースライドドア速度UPアップグレード(両側)
多くのオーナーから高い評価を得ているのが、スライドドアの開閉スピードを約20%高めるメニュー。

ユーザーからの要望を基に開発された、スライドドアの開閉速度をアップする「パワースライドドア速度UPアップグレード」。部品代・取付費を含む価格は15,180円(税込み)~21,010円(税込み)。

突然の雨に見舞われた日や、両手に荷物を抱えてクルマへ急ぐ夕暮れ時は、スライドドアが開くのを待つわずかな時間が思いのほか長く感じられるもの。このメニューではモーターそのものを載せ替えるのではなく、ソフトウェアの書き換えによってパワースライドドアの開閉速度をアップさせる。ソフトウェアを更新して開閉速度を短縮し、日常の小さなストレスを心地よいリズムへと変えてくれるサービスだ。


② 士別フィン
北海道の広大な大地に位置する「トヨタ士別試験場」。そこは、厳しい気象条件と過酷なコースのもとで、トヨタ自動車のテストドライバーたちが徹底的に走りの質感を磨き上げている場所。その名を冠したこのパーツは、3代目アルファード/ヴェルファイアの車両底面に装着する、控えめなサイズのフィンだ。

「士別」は、トヨタ自動車の試験場がある北海道の地名。冬はマイナス30度以下にもなり、一晩で数十センチも雪が積もる厳しい環境に、トヨタ自動車は東京ドーム約200個分930ヘクタールの広大な試験場を置き、40年以上にわたって技術を鍛えてきた。

「士別フィン」は厚さわずか4mm(台座部分を含む)のパーツでありながら、走行風の流れを緻密に整えることで車体のふらつきを抑え、3代目アルファード/ヴェルファイアのステアリングの座りをしっとり落ち着かせる効果を持つ。走行安定性が向上することで、ロングドライブでは疲労感の軽減が期待できるという。

士別フィン。3代目アルファード/ヴェルファイアの車両底面に合計19カ所貼り付ける。1個あたりのサイズは40mm×80mmで、厚さはわずか3mm。これを後付けするだけで車両の下や後方の気流が整い、走行安定性が向上し運転性能がアップする。部品代・取付費を含む価格は30,580円(税込み)。

③ なめらかブレーキ
ハイブリッド車を対象とした、停車時のフィーリングを優雅に整えるソフトウェアアップグレードメニュー。

3代目アルファード/ヴェルファイア(ハイブリッド車)のブレーキのソフトウェアを書き換えることで、ブレーキペダルの踏み始めや停車寸前の車体の揺れを抑制する「なめらかブレーキ」。部品代・取付費を含む価格は19,800円(税込み)。

信号待ちなどでクルマが完全に停止する寸前、どんなに繊細にペダルを踏んでいてもわずかに生じる「カックン」という揺れ。だが「なめらかブレーキ」を施工すれば、前後のブレーキ配分を緻密に最適化することで、車体が水平を保ったままスッとなめらかに止まるようアシストしてくれる。同乗者が読書や会話に没頭していても頭を揺らさないという心地よさは、運転するドライバー自身の誇りにもつながるだろう。

5代目RAV4のたくましさを、もっと個性的に

週末のキャンプ場から洗練された街角まで、どんなロケーションにも自然に溶け込む5代目RAV4。頼もしい走破性と都会的なセンスを併せ持つこのSUVは、オーナーの趣味や美意識を投影するにはうってつけのキャンバスでもある。純正の品位を保ちながら、自分らしいアクセントを宿らせるためのメニューの一部を紹介しよう。


① カラードシートベルト
車内に乗り込み、ドアを閉め、シートベルトを手に取る。ドライブの始まりに必ず訪れるその瞬間に、胸を弾ませる仕掛けがこのカラードシートベルトだ。

手軽に「自分だけの特別な一台」を実現し、愛車への満足感をさらに高めてくれる「カラードシートベルト」。部品代・取付費を含む価格は67,100円(税込み)。

落ち着いたブラックの純正ベルトを、鮮烈なレッドや爽やかなブルー、深みのあるダークローズ、気品あるサドルタンなどの全8色から選んで換装できるというものだが、魅力はドレスアップ要素だけではない。万一の際に乗員を守る強度や巻き取り機構の耐久性は、トヨタ自動車の安全基準をクリア。高い安全性を担保しながら、愛車のインテリアにアクセントを与えられるアイテムといえる。


② ヘッドランプデザインカスタマイズ
2021年12月発売の後期型ハイブリッド車およびプラグインハイブリッド車から搭載されたBi-Beam LEDヘッドランプを、それが搭載されていないクルマに装着できるというメニュー。

2021年12月の年次改良でハイブリッド車およびプラグインハイブリッド車(後期型)に採用されたヘッドランプを、未装着の車両に、部品交換により取り付ける「ヘッドランプデザインカスタマイズ」。価格は部品代・取付費込みで163,900円(税込み)※パノラミックビューモニター装着車両は172,700円(税込み)。

シャープなBi-Beam LEDヘッドランプを取り入れることで、フロントフェイス全体の表情を引き締め、後期型に採用されたデザインにフロントまわりの印象を変えることが可能になるのがこのメニュー。もちろん光軸調整や、車検適合等を含めて、トヨタ自動車の正規販売店で正確に施工される。


③ GORI GORI BLACK塗装パーツ各種
特別仕様車で注目を集めた、マットでザラリとした独特の手触りを持つ「GORI GORI BLACK塗装」。塗料を塗り重ねつくり出した、凸凹があり艶を抑えた質感を醸し出すこのパーツ群を装着すれば、RAV4の「オフローダーとしての血統」を、さらに力強く際立たせることができるだろう。

GORI GORI BLACK塗装は、2022年10月に発売された特別仕様車「Adventure“OFFROAD package II”」で採用された特殊な塗装。「トヨタアップグレードファクトリー」を活用すれば、通常の5代目RAV4 Adventureに乗っているユーザーも、このタフな質感を愛車にまとわせることができる。

・フロントスキッドプレート:フロント下部に武骨な厚みを与え、大地を踏みしめる力強さを強調してくれるパーツ。
・ドアミラーカバー:サイドビューを引き締め、ボディカラーとのコントラストを生み出すアクセントパーツ。
・フロントバンパーセット:顔つき全体にワイルドな陰影を与え、冒険心を掻き立てる表情へと変えてくれるセット。センサーを考慮した設計のトヨタ純正部品であるため、純正の安全装備への干渉も心配ない。
・フェンダーアーチモール:凸凹のあるマットな質感が、ワイルドな印象を演出してくれるパーツ。

標準のAdventureに「フロントバンパーセット(ブラック)GORI GORI BLACK塗装」と「フロントスキッドプレート(ブラック)GORI GORI BLACK塗装」を付けると、このようなビジュアルに変貌する。

「トヨタアップグレードファクトリー」のトヨタ車アイテムは全都道府県で施工可能

クルマが「移動のための道具」であることは間違いない。だがそれと同時に、クルマは日々の生活の相棒であり、家族とのくらしを包み込む空間であり、人生のさまざまな節目を見つめてきた「記憶の器」でもある。

ともに過ごしてきた確かな時間と愛着はそのままに、「トヨタアップグレードファクトリー」を通じて、ぜひとも最新の機能と自分好みのスタイルを手に入れてみようではないか。そこには、まるで新しいクルマと出会い直したかのような新鮮な歓びが、待ち受けているはずだ。

「自分のクルマにも付けられるだろうか」。そんな疑問が浮かんだら、まずは「トヨタアップグレードファクトリー」の公式WEBサイトを訪れてみよう。

利用方法は6つのステップ。最初に車種を選んで対応する商品を絞り込み、ログイン(あるいは新規登録)をして車両をWEBサイトに登録する。次にオンライン上で愛車への適合を確認して申し込みをすれば受付が完了する。部品の手配が済むと入庫日について連絡が届くので、確定した施工日に指定の販売店へ愛車を持ち込む。作業が終われば電話またはメールで知らせが入り、販売店で進化した愛車を受け取る、という流れだ。

うれしいことに、サービスを受けられる地域も広がった。トヨタ車アイテムについては、2026年9月16日(水)に高知県で取り扱いが始まり、全国47都道府県に取扱販売店が拡大した。自宅近くの取扱販売店や、愛車に選べるメニューを確かめたうえで、これからのカーライフに似合うアップグレードを見つけてみてはいかがだろうか。


■トヨタアップグレードファクトリー
https://factory.kinto-jp.com/

※「トヨタアップグレードファクトリー」の保証有無や保証内容は商品によって異なります。詳細は公式WEBサイトをご確認ください。
https://factory.kinto-jp.com/service/#warranty

※車両装備や状態によって対象外になる場合があります。詳細・適合可否等は公式サイトで車台番号を入力してご確認ください。

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