日本の伝統に出合う秋旅パーク&ライドで楽しむ 秋祭りドライブ3選

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秋の訪れを告げる祭りは、その土地に受け継がれてきた歴史や文化、人びとの思いに触れられる特別な機会。豪華な山車や山鉾が巡り、祭り囃子が響く町は、ひときわ華やかな表情を見せます。

人気の祭りでは交通規制が実施されることも多く、会場周辺は混雑しがち。そこでおすすめしたいのが、「パーク&ライド」という楽しみ方です。クルマは少し離れた場所に駐車し、鉄道や徒歩で祭り会場へ向かえば、駐車場探しや渋滞のストレスを抑えながら、町歩きもあわせて満喫できます。さらに、ドライブで少し足を延ばせば、祭りとともに、地域のまた違った一面を楽しめるのも魅力。今回は、東京・名古屋・大阪の各エリアから足を延ばしやすい3つの秋祭りをご紹介します。

Text:Reico Watanabe
Edit:Yasumasa Akashi(pad inc.)

【関東】絢爛豪華な山車が小江戸を巡る
川越まつり(埼玉県)

迫力のクライマックス「曳っかわせ(ひっかわせ)」。

370年以上の歴史をもち、2005年には「川越氷川祭の山車行事」として、国の重要無形民俗文化財にも指定されている「川越まつり」は、きらびやかな山車が市内を巡る、関東屈指の秋祭りのひとつ。江戸天下祭の様式を今に伝えるとされ、山車の上では人形がせり上がり、囃子方が軽妙な調子を奏でながら、山車行列が進みます。また、提灯に明かりがともる夕刻からは、昼間の勇壮な表情とは打って変わり、灯りに浮かぶ山車の彫刻や金箔が幻想的な陰影を描き出すのも印象的です。

歴史ある蔵造りの建物が軒を連ねる町中を、個性豊かな山車がゆっくりと進む光景は、まさに圧巻の一言。中でも、向かい合う数台の山車がお囃子で競演する「曳っかわせ(ひっかわせ)」は、川越まつり最大の見どころのひとつ。太鼓や笛の音が重なり合い、沿道の熱気も最高潮に。伝統と熱気が交差する、小江戸・川越の秋の風物詩です。

江戸情緒が色濃く残る蔵造りの町並みが、祭りの日は華やかな山車と美しく調和します。

せっかく川越を訪れるなら市街地を歩いてみましょう。黒漆喰の商家が建ち並ぶ通りには、老舗の和菓子店やカフェ、工芸店などが点在し、歩くだけでもかつての城下町の風情を感じられます。祭りのにぎわいとあわせて、歴史の名残りにも触れれば、川越の魅力をより深く味わえるはずです。

川越まつり(埼玉県)

開催予定日:2026年10月17日(土)・10月18日(日)

開催場所:埼玉県川越市市街地
アクセス:関越自動車道・川越I.C.から約15分
駐車場:あり(周辺駐車場・臨時駐車場など)
公式WEBサイト:https://kawagoematsuri.jp/
※当日は交通渋滞が予想されます。会場周辺は交通規制があります。詳細は公式WEBサイトなどでご確認ください。

【中部】鬼たちが練り歩く、伊賀の奇祭
上野天神祭(三重県)

個性豊かな鬼たちが町を行く「鬼行列」。写真提供:上野文化美術保存会

約400年の歴史を誇り、ダンジリ行事がユネスコ無形文化遺産にも登録されている「上野天神祭」。俳聖・松尾芭蕉ゆかりの地としても知られる伊賀市で、秋の澄んだ空気とともに受け継がれてきた祭りです。

豪華な彫刻や金糸の装飾をまとったダンジリや神輿が巡行するなか、ひときわ目を引くのが「鬼行列」。時の城主から戴いたとされる能面など、約50種の面をつけた鬼たちが、法螺貝と太鼓の音に合わせてひょうきんに、ときに勇壮に時間をかけて歩いていく姿は、迫力がありながらもどこか親しみも感じます。

沿道では子どもたちの歓声も上がり、世代を超えて受け継がれてきた祭りの温かさが伝わってきます。祭りの喧噪の中、昔ながらの町家や老舗の和菓子店などの間を抜け、秋色に染まる町中に伝統行事が織りなす風景には、何度でも訪れたくなる味わいがあります。

伊賀上野城。天守閣からは城下町の面影を色濃く残す町の風景を一望できます。写真提供:三重県観光連盟

祭りとあわせて訪れたいのが、日本有数の高さを誇る石垣で知られる伊賀上野城。石垣の高さは約30メートル、10階建のマンションほどの高さに相当します。伊賀上野城は天守閣まで登ることもでき、多くの歴史的な展示物を通じて、伊賀の歴史や文化を感じられます。

上野天神祭(三重県)

■開催予定日:2026年10月23日(金)~10月25日(日)

写真提供:上野文化美術保存会

開催場所:三重県伊賀市中心市街地
アクセス:名阪国道・上野I.C.から約10分
駐車場:あり(周辺駐車場・臨時駐車場など)
公式WEBサイト:https://ueno-tenjin-matsuri.jp/
※当日は交通渋滞が予想されます。会場周辺は交通規制があります。詳細は公式WEBサイトなどでご確認ください。

【関西】旧城下町を彩る山鉾と秋の宵
亀岡祭(京都府)

「平成の大修復」を終え、絢爛豪華によみがえった八幡山鉾。

鍬山神社の鍬山宮・八幡宮二社の例祭「亀岡祭」は、丹精込めて受け継がれてきた山鉾が旧城下町を巡る、亀岡を代表する秋祭り。「口丹波の祇園祭」とも呼ばれ、江戸時代から続くとされる山鉾巡行は、狭い城下町の道を通るために独自の工夫が凝らされてきました。豪華な懸装品や精巧な彫刻で飾られた山鉾が祭り囃子とともに進む様子を間近で観ることができるので、その迫力に圧倒されます。

宵宮(前夜祭)から、提灯の灯りが軒先を淡く照らし、昼間の華やかさとは対照的な静けさと風情が漂います。京都市内とはひと味違う落ち着いた空気のなか、祭りを楽しめるのも魅力です。また、例年10月20日からは「あんどんの路」として、町衆による手作り行灯も設置され、夜道に風情が添えられます。

秋色に染まる保津峡。丹波亀岡から京都の名勝・嵐山まで約16キロメートルの渓流を2時間ほどで下る保津川下りも有名です。写真提供:(一社)亀岡市観光協会

少し足を延ばせば、保津峡の渓谷美にも出合えます。四季折々の自然が堪能できる景勝地で、秋には山々が色づき、渓谷を縫うように流れる保津川との美しいコントラストが見事です。保津川下りでは、船頭の巧みな舵さばきとともに、川面から紅葉に染まる渓谷の景色を眺めることもできます。祭りだけでなく、亀岡の自然や景色も満喫しながら、贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

亀岡祭(京都府)

■開催予定日:2026年10月24日(土)・25日(日)

写真提供:(一社)亀岡市観光協会

開催場所:京都府亀岡市旧城下町一帯
アクセス:京都縦貫自動車道・亀岡I.C.から約10分
公式WEBサイト:https://www.k-yamahoko.com/
※当日は交通渋滞が予想されます。会場周辺は交通規制があります。詳細は公式WEBサイトなどでご確認ください。

祭りの熱気に心を躍らせ、歴史ある町を歩き、その土地ならではの風景や旬の味覚を求めて。この秋は、パーク&ライドだからこそ広がる旅の楽しみを感じながら、日本各地に受け継がれてきた伝統の祭りを訪ねてみませんか。

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