Godzilla -1.0シリーズ史上最悪の“絶望”が襲来――。
『ゴジラ-1.0』の魅力に迫る!

Lifestyle

『ゴジラ-1.0』©2023 TOHO CO., LTD.

芸術の秋が到来し、2023年も終盤を迎えつつあるなか、大作映画が劇場公開されます。特に注目を集めているのが、日本が世界に誇る特撮映画の最新作『ゴジラ-1.0』(ゴジラ マイナスワン)。今回は11月3日(金・祝)の公開に先駆け、その魅力に迫るとともに、歴代ゴジラシリーズのなかから、最新作を鑑賞する前におさえておきたい名作も紹介します。

名監督が挑む新時代のゴジラとは

ゴジラが初めて姿を現したのは1954年。それ以来、日本のみならず世界中を魅了し、日本のキャラクターで唯一ハリウッドのウォーク・オブ・フェームに名前が刻まれるなど、特撮映画の代名詞として、エンターテインメントの歴史に多大なインパクトを与えつづけてきました。

その70周年を迎える2024年に先駆けた一大プロジェクトとして公開されるのが『ゴジラ-1.0』。日本で製作された実写版ゴジラの30作品目という特別な節目であり、令和で最初のゴジラ作品として全世界で注目を集め、2023年12月より北米の映画館で公開することが決定しています。

『ゴジラ-1.0』©2023 TOHO CO., LTD.

今作のメガホンをとるのは、日本を代表する映画監督であり、ゴジラのファンであることを公言している山崎貴。監督作の『ALWAYS 続・三丁目の夕日』では冒頭にゴジラを登場させてファンを驚かせ、映像監督を務めた西武園ゆうえんちのアトラクション『ゴジラ・ザ・ライド』では、驚異のゲスト満足度97パーセントをたたき出すなど、ゴジラと縁のある名匠が監督・VFXを務め、満を持してゴジラの最新作に挑みます。

『ゴジラ-1.0』©2023 TOHO CO., LTD.

メモリアルなゴジラ最新作の主演・敷島浩一役は神木隆之介、ヒロイン・大石典子役は浜辺美波。NHK連続テレビ小説『らんまん』に出演し、2023年の“朝の顔”として大きな話題を集めている二人が再共演を果たします。さらに、山田裕貴や青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介といった実力派俳優が名を連ね、弥が上にも期待が高まります。

戦後日本の“無(ゼロ)が、負(マイナス)へ”

気になる本作の舞台は、すべてを失った戦後。 “無”(ゼロ)になった日本に追い打ちをかけるように現れたゴジラが、この国を“負”(マイナス)に叩き落とす、史上もっとも絶望的な状況での襲来を受け、果敢に立ち向かう姿が描かれます。

解禁されたビジュアルに映し出されているのは、街を破壊する禍々しい大怪獣と逃げ惑う人々、そして無残にも破壊された日本……。

『ゴジラ-1.0』©2023 TOHO CO., LTD.

「何もかもを失った戦後の日本。そこに追い打ちをかけるような、かつてない絶望を与える存在を描く。(中略) 僕が今まで作ってきた映画の集大成になっていると思います。そしてそれは劇場で『観る』のではなく『体験』するにふさわしい作品になったと思います」と自信のコメントを寄せるのは山崎貴監督。劇場で鑑賞してこそ、その未曾有の映像体験が堪能できるのは間違いありません。

『ゴジラ-1.0』©2023 TOHO CO., LTD.

おさえておきたいゴジラの歴代名作3選

全世界待望の新時代のゴジラを鑑賞する前に観ておきたい、歴代シリーズの名作を紹介します。

●『ゴジラ』(1954年公開)

『ゴジラ』©TOHO CO., LTD.

相次ぐ水爆実験により太古の眠りから目覚めた大怪獣ゴジラが、口から放射線を吐き東京は焦土と化す――。記念すべき第1作は田中友幸が製作、監督は本多猪四郎、そして特技監督は円谷英二という、東宝特撮映画の黄金トリオが手がけた日本初の特撮怪獣映画。空前のヒットを記録し、日本映画で初めてニューヨークの一流劇場で上映され、世界にゴジラの名前を知らしめました。

●『ゴジラ』(1984年公開)

『ゴジラ(1984年)』©TOHO CO., LTD.

ゴジラ生誕30周年記念映画として公開されたシリーズ16作目であり「平成シリーズ」の嚆矢となった作品。30年の長い眠りから目を冷ましたゴジラが原子力発電所からエネルギーを得て、自衛隊の精鋭部隊が待ち構える東京湾に出現。凶悪なゴジラと人類が再び対峙することになった原点回帰作は、当時の最高峰の特撮技術が結集したリアルな描写や世相を反映した重厚なストーリーが話題となり、多くの特撮クリエイターに影響を与えた名作です。

●『シン・ゴジラ』(2016年公開)

『シン・ゴジラ』©TOHO CO., LTD.

日本映画として12年ぶりに復活した作品。『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズで知られる庵野秀明が脚本・編集・総監督、監督・特技監督は日本を代表する樋口真嗣という特撮に造詣が深い名匠がタッグを組み、首都圏を舞台にゴジラと日本政府との激闘を描きました。大暴れするゴジラの迫力だけでなく、豪華俳優陣が演じる政府や自衛隊の対応もリアルに活写した娯楽大作は、第40回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞しました。

この秋はゴジラ三昧で、興奮の渦を巻き起こす映像体験を楽しんでみてはいかがでしょうか?

【関連リンク】

●『ゴジラ-1.0』
https://godzilla-movie2023.toho.co.jp

Autumn 2024

アクティブな毎日、ゆとりと調和のある生活に役立つクオリティマガジン「Harmonyデジタルブック」をお届けします。