Yugawara onsen travel首都圏からすぐの別天地
湯河原「ふきや」で極上の湯巡りを味わう

神奈川県西部の最南端に位置し、熱海と箱根の二大観光地と接する湯河原。万葉の時代から知られた由緒ある温泉地として有名です。その素朴で情緒あふれる街並みは、明治以降多くの文人に愛され、今でもなお多くの著名人に愛されている場所でもあります。今回は湯河原の魅力とともに、閑静で眺望のよい高台に立つ宿「ふきや」をご紹介します。和のしつらいに北欧家具が溶け合う落ち着いた雰囲気と、充実の温泉空間に迫ります。

万葉の時代から愛される
温暖な気候が魅力の湯河原へ

錚々たる文豪が滞在し、湯を楽しみながら創作にいそしんだ歴史ある湯治場

神奈川県西部に位置する湯河原は、東京から約90kmと首都圏から抜群のアクセスを誇る温泉地。相模湾を東側に望み、三方を箱根外輪山や伊豆・熱海の山々に囲まれており、豊かな自然環境と温暖な気候が魅力です。

その歴史は古く、日本最古の和歌集・万葉集に湯河原の温泉が登場します。
詠まれたのは759年頃と言われており、
『足柄の土肥の河内に出づる湯の 世にもたよらに児ろが言はなくに』

この意味は、「湯河原の温泉が夜となくこんこんと河原から湧いているが、その湯河原温泉が湧き出るような情熱で、彼女が俺のことを思ってくれているかどうか、はっきり言ってくれないので、毎日仕事が手につかない」というもの。当時の人々のいきいきとした生活ぶりがうかがえます。

湯河原は海山の幸に恵まれた相州の名湯として湯治客を集め、箱根や熱海に負けない独自の地位を築いていきました。江戸時代には湯河原の温泉を「薬湯」として幕府に献上していたそうです。

どこを切り取っても絵になる、美しい宿
空間すべてに感じる粋な心づかい

伝統的な和の空間と北欧の名品家具との見事なコンビネーションに驚く

比較的大型のホテルが多い熱海に比べて、湯河原には小ぶりながら個性が光る旅館が点在しています。今回ご紹介する「ふきや」もそのひとつ。静岡県との県境となる千歳川近く、坂を登った高台に位置しており、宿からは美しい渓谷が眺められます。

創業は昭和10年。伝統的な数寄屋造りと和のしつらいが魅力です。落ち着いたゆかしいたたずまい。建物には相応の歴史の重みがありますが、手入れが行き届いているために、古めかしさは微塵も感じられません。

エントランスからロビーへと案内されると、そこで出合うのは、北欧デザインを代表するフィン・ユールの椅子。伝統的な和の空間と、モダンな北欧の名品が見事に調和している様子に、心から驚かされます。

ロビーにはほかにも、オーレ・ヴァンシャーやイブ・コフォード・ラーセンといった、北欧の名作といわれる家具が置かれています。まるで身体が包み込まれるような座り心地で、極上の旅の始まりを約束してくれます。

部屋は20室。
そのうち、建築家の二村和幸氏が設計した数寄屋造りの角部屋「Aタイプ」は、広々とした広縁が魅力の部屋です。

このAタイプの部屋は2部屋あり、いずれも趣やしつらいを変えたつくりになっています。行灯や屏風、かけ軸などの調度品はそれぞれに美しく、目を楽しませてくれます。この部屋もおすすめですが、今回トヨタファイナンスカードの特典対象となるのは、BおよびCタイプの部屋となります。Aタイプと同様、風情に満ちたしつらえが魅力です。

広縁に置かれているのは、やはりオーレ・ヴァンシャーをはじめとした北欧の名作。夫婦でソファに座り、風に揺れる緑を見渡しながら、普段は話せないようなことを話す・・・。そんな時間を過ごしてみてもいいかもしれません。

落ち着いた雰囲気のBタイプは、山の四季を存分に感じる部屋です。

窓の外に見えるのは、静岡の山々。高台に位置しているので見晴らしがよく、日常の喧騒を忘れさせてくれます。

Aタイプ、Bタイプともに部屋風呂は檜の浴槽で、源泉から引き湯した温泉を部屋で楽しめるのが嬉しいところです。

湯河原のお湯を存分に味わう、7つの湯巡り

湯河原の温泉は、ナトリウム・カルシウム－塩化物・硫酸塩泉。適応症は神経痛、筋肉痛、関節痛、慢性消化器病、冷え性などです。特に切り傷や打撲、外傷によいとされ、古くから愛されてきました。

ふきやは温泉設備が充実しており、湯河原の湯のよさを存分に味わえます。大浴場と露天風呂に加え、3つの貸切風呂、岩盤浴があり、7つの湯巡りが楽しめるのです。

大浴場は男女で異なるつくりになっており、時間によって男湯・女湯の入れ替えがあります。
趣ある庭園を眺めつつ、ほっとくつろぐひとときは忘れられないものとなりそうです。

大浴場の隣に位置するのが露天岩風呂です。それほど大きくないものの、風情ある景色が楽しめます。人工物がほとんど見えない夜空も印象的です。

3階にあるのは、完全予約制の貸切露天風呂。
開放的な景色もさることながら、モダンで美しいテラス、楕円形の檜の浴槽、よく手入れされた植え込みと、まるでアート作品のような空間に目を奪われます。

まさに非日常を味わいながら入浴が楽しめることでしょう。
利用時間は毎時0分から40分単位で、公式LINEから無料で予約できます。

屋上にも、貸切の露天風呂が2つあります。
3階の露天風呂に比べてよりゆったりとした大きさで、湯船に入ると湯河原を囲む山々の稜線が目に入ってきます。

風を感じながら、夜は満天の星空を眺めつつ旅情に浸る。
予約は不要で、空いていればいつでも利用できます。

館内には、有料の個室岩盤低温サウナもあります。一般的な岩盤浴よりも低温で、30〜40分かけて身体の芯から温まることができる適度な温度に設定されています。

岩盤サウナを利用したい場合は、サウナ付きのプランをご予約ください。

入浴後は、湯上り処でくつろぎの時間を過ごしましょう。マッサージチェアもあるので、日頃の疲れをほぐしてみては。

素材本来の味を活かした、月替わりの懐石料理に舌鼓

食事は夕食・朝食ともに部屋でいただきます。月替わりの懐石料理は、余計な手を加えることなく素材本来の味を活かしたもの。近海中心に、その日に水揚げされた極上の海の幸が供されるなど、季節を感じさせる献立がラインナップします。

ここでは、夕食の一例として取材時に提供されていた10月（神無月）の献立をご紹介します。
中秋の名月にちなんだ八寸は、お月見に添える栗や芋など季節の食材がふんだんに使われており、秋を感じさせます。

秋といえばやはり松茸。土瓶の蓋を開けると、松茸の芳醇な香りが広がります。うまみを逃さないよう、葛打ちにした淡路産の鱧との相性も抜群です。

日本酒や焼酎だけでなく、ワインやウイスキーも充実しています。近海の海の幸とともに、「相模灘」や「丹沢山」など西湘を代表する名酒に酔いしれてみてはいかがでしょう。

ふきやを訪れて感嘆するのは、美への圧倒的なこだわり。

宿のリブランディングを手がけたのは、あの建築家の隈研吾氏です。ふきやの「ふき」の葉をモチーフにさまざまなパターンを生み出しました。この意匠は、のれん、染め浴衣、ウィルトン織りカーペットなど随所に活かされています。

また宿には至るところに、アンティークの家具や名だたる芸術家が手がけた作品がさりげなく置かれてあります。

漆塗家・中村宗哲氏の漆塗り、造形家・高須英輔氏や石井康行氏の造形作品、竹工芸家・田中旭祥氏の灯りなど、数え上げればきりがないほど。館内はどこを切り取っても絵になる、まるでギャラリーのような美しい空間です。

相手を思い、さまざまな工夫や趣向を凝らしてしつらいを整え、もてなすのは茶道の根底に流れる美学であり、日本の美意識。ふきやには、随所にそうしたもてなしの心が満ちているのです。

＜湯河原温泉 ふきや＞

神奈川県足柄下郡湯河原町宮上398
アクセス：小田原・厚木自動車道石橋ICから国道135号線約15km約25分さらに県道湯河原・仙石原線約4km約10分
駐車場：あり（無料）
https://www.yugawarafukiya.com

【トヨタファイナンス オリジナル宿泊プラン】
■期間
～2024年3月31日（日）

■部屋タイプ
（1）和室二間「Bタイプ」　2～5名　喫煙
（2）和室二間「Cタイプ」　2～4名　喫煙

■料金
1泊2食付（税サ込）

（1）和室二間「Bタイプ」　2～5名　喫煙

区分	2～5名1室（円）
宿泊料金 （おひとり様）	40,700～59,400

（2）和室二間「Cタイプ」　2～4名　喫煙

区分	2～4名1室（円）
宿泊料金 （おひとり様）	35,200～52,800

※入湯税、宿泊税がかかる場合はチェックアウト時にお支払いが必要となります。
※設定除外日がございます。詳しくはトラベルデスクへご確認ください。

■優待
・特産品 『アジの干物』付（1グループひとつ）※チェックアウト時にお渡しします。

オリジナル宿泊プラン詳細はこちらから。

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