日本のクルーズ旅は新時代へ「飛鳥Ⅲ」で叶える、心解き放つ至福の時間

Travel

Text:Komaki Kubo
Edit:Yasumasa Akashi(pad inc.)

2025年、日本のクルーズ文化を醸成しつづける「飛鳥」の系譜に新しく加わった「飛鳥Ⅲ」。今回は、“動く洋上の美術館”とも称される同船の魅力をお伝えします。

継承される「飛鳥」のDNA

今から35年前、日本人の乗客を主な対象とした豪華客船「飛鳥」が誕生しました。アナウンスをはじめすべて欧米の様式がスタンダードなクルーズ旅の中で、クルーは日本人中心、和食や大浴場といった日本式のサービス、案内は日本語対応といった「飛鳥」のスタイルは、それまでクルーズ旅に憧れを抱きながら一歩踏み出せなかった多くの方々を海に誘いました。「飛鳥」のDNAを受け継いだ「飛鳥Ⅱ」は、日本のクルーズ文化を昇華させ、2006年の就航以来、世界のクルーズファンを“おもてなし”で魅了しつづけています。

そして今、世界が注目する中、新たな物語が始まりました。2025年デビューの「飛鳥Ⅲ」です。

今回の新造船において特筆すべきは、その「出自」にあります。日本船籍の客船でありながら、建造の舞台に選ばれたのはドイツ。世界最高峰の客船建造技術を誇る名門「マイヤー・ベルフト」社です。ドイツの緻密なエンジニアリングと、日本が誇る繊細な美意識。このふたつが融合することで、これまでの日本船の枠を超えた、まったく新しい次元のラグジュアリーシップが誕生したのです。30年以上の歴史に裏打ちされた盤石のサービス体制と、世界最新鋭の技術。この両輪が揃っているからこそ、クルーズ初心者には「揺るぎない安心」を、リピーターには「驚きに満ちた進化」をもたらしてくれるのです。

船の鼓動を感じる、吹き抜けの華やぎ「アスカプラザ」

3層吹き抜けの「アスカプラザ」には高さ約9メートル×幅3メートルの漆芸作品、室瀬和美作「耀光耀瑛」。

乗船してまずゲストを迎えるのは、船の中央に位置するメインアトリウム「アスカプラザ」です。

3層にわたる吹き抜けは、圧倒的な開放感に満ち、船内に入ったときの高揚感を生み出します。ここにはレセプションやショップが集まり、まさに船内の中心的な場所。美しい装飾と柔らかな光が交差するこの空間は、ひとりで優雅な時間を過ごすのもよし、船内で出会った人びとと寄港地での思い出を語らう場所としても最適です。豪華客船の華やかさと、まるで自宅のリビングのような落ち着きが共存する、「飛鳥Ⅲ」を象徴する場所といえるでしょう。

くらすように、非日常を楽しむ−47都道府県の物語を宿す客室。

「飛鳥Ⅲ」に一歩足を踏み入れれば、そこには「くらすように旅をする」という言葉が相応しい、上質で温かみのある空間が広がっています。

特筆すべきは、全客室がバルコニー付きであること。朝、カーテンを開ければ、そこには遮るもののない水平線が広がっています。頬をなでる柔らかな潮風を感じながらプライベートな空間で過ごすひとときは、まさにクルーズの醍醐味といえる贅沢な時間となることでしょう。中でも、「アスカバルコニー」は、国際的な客船インテリアコンテスト「クルーズシップ インテリア アワード(Cruise Ship Interiors Awards)2024」でベストステートルーム賞を受賞しており、快適さは折り紙付き。

また、「飛鳥Ⅲ」ならではのユニークな体験ができる客室も。船内のスイート客室でもっとも客室数が多い「ミッドシップスイート」全54室中47室に「47都道府県」が割り当てられ、各室にその土地ゆかりの工芸品やアートがしつらえられています。故郷や思い出の地に想いを馳せたり、次回の乗船で新たな県を訪ねる楽しみがあったりと、全室が単なる宿泊場所を超えた「旅の記憶」を刻む場所となる粋な空間となっています。

「アスカバルコニー」の一室。「飛鳥Ⅲ」の客室は、全室バルコニー付きとなっている。

「和の美学」が息づく、洋上の美術館

船内を歩けば、そこかしこに日本が誇る現代アーティストや工芸作家による作品の数々。特に客室に宿る「47都道府県」の物語と同様、共有部にも日本の美を再発見させる意匠が凝らされています。日本の芸術にあふれた空間を散歩するだけでも、目も心も満たされる時間となることでしょう。

船内前方階段の5デッキから13デッキまでをつなぐ階段に設置された作品は、土屋禮一作「飛鳥の空」。

五感を揺さぶる、洋上の美食巡り

「飛鳥」の“食”の真髄は、「飛鳥Ⅲ」でさらなる進化を遂げました。船内には、それぞれ異なるコンセプトをもつレストランが6つ。飽きることのない美食の旅を約束します。メインダイニングとなる「フォーシーズン・ダイニングルーム」では、季節の移ろいを料理で表現。日本の四季を感じさせる繊細な和食から本格的な洋食まで、「飛鳥」が守りつづけてきた王道の味を堪能できます。こちらはメニューからお好きなものをお好きなだけオーダーできる形式。食べたい料理をゆっくり味わう、贅沢な時間を過ごせます。

メインダイニングとなる「フォーシーズン・ダイニングルーム」では、和食も楽しめる。
※写真はイメージです。季節や仕入れ状況に応じて、食材を活かしたメニューをご提供します。

一方、もうひとつのオールデイダイニング「エムスガーデン」は、開放的なビュッフェスタイルが魅力です。新鮮な食材が並ぶカウンターから、そのときの気分に合った料理を自由に選ぶ楽しさは格別。カジュアルに、かつ質の高い料理を自分のペースで楽しみたいときに最適です。
※オールデイダイニング:朝食からランチ、ティータイム、ディナーまで、一日を通して営業を行うタイプのレストラン。

カジュアルな気分のときは「エムスガーデン」。メニューによってはシェフが目の前で切り分けてくれる。
※写真はイメージです。季節や仕入れ状況に応じて、食材を活かしたメニューをご提供します。

さらに、シグネチャーレストランのフレンチ「ノブレス」は、特別な夜を彩る至高の空間。伝統的な技法を受け継ぐ王道フレンチに、シェフの新しい感性を融合させたひと皿は、まさに芸術品です。このほかにも個性豊かなダイニングが、旅の一日を華やかに演出します。
※「ノブレス」含め、ご予約が必要なレストランがあります。

飛鳥キュイジーヌと称される和と洋を融合させたコース料理を堪能するなら「ノブレス」。
※写真はイメージです。季節や仕入れ状況に応じて、食材を活かしたメニューをご提供します。

海を眺めながら、心身を調律するウェルネス

旅の中で、自分自身を「整える」時間も大切にしたいもの。「飛鳥Ⅲ」が提案するウェルネス体験は、これまでの船旅の常識を心地よく塗り替えてくれます。

高層階の船首部分に位置する大浴場「グランドスパ」には、開放的な露天風呂を完備。湯船に浸かりながら、島々が近づく様子や刻々と変わる海岸線を眺める体験は、まさに「動く展望台」に身を委ねている感覚になることでしょう。入浴のあとは、併設された「アスカ サロン&スパ」で至福のトリートメント(有料)を。熟練のセラピストの手技と、上質な香りに包まれれば、日頃の疲れも海の彼方へ溶けていくはずです。

「グランドスパ」で、進行方向に広がる海を眺めながら湯に浸かる。
※グランドスパ内の露天風呂は、停泊中及び航路上の都合や天候、運用上の理由により営業時間が限られます。

また、フィットネス施設「スタジオA3」では「エアリアルヨガ」を体験可能。重力から解放され、海の上で心身をリフレッシュし、調律させるひとときは、新しい自分に出合うきっかけになるかもしれません。

ヨガ教室を開催するクルーズ船はよくあるが、「飛鳥Ⅲ」では「エアリアルヨガ」までも体験できる。

想像を超える感動、エンターテインメントの真髄「リュミエール シアター」

夜の帳が下りる頃、船内は華やかな活気に包まれます。最新鋭の音響・照明システムを備えた「リュミエール シアター」では、国内外のアーティストによる本格的なショーやコンサートが開催されます。ホログラフィックスクリーンやLEDスクリーンの幻想的な演出と没入感は、まさに「光(リュミエール)」の名に相応しい体験です。

ホログラフィックスクリーンとLEDスクリーンを採用した「リュミエール シアター」。デジタル技術を駆使したショーを楽しめる。

また、生演奏が流れるバーや静かなブックカフェなど、思い思いの時間を過ごせるスポットが点在。にぎやかに楽しむもよし、静かに海を眺めながら思索に耽るもよし。「飛鳥Ⅲ」なら自分だけの居心地のいい場所が見つかります。

「飛鳥Ⅲ」が提供するのは、贅沢な時間にとどまりません。それは言うなれば、乗船したすべてのゲストが、自分らしい時間を過ごす解放された自由です。

人生の豊かさを知る成熟した世代にとって、価格に見合う「安心感」と「体験価値」は旅を選ぶ重要な基準です。日本の船ならではの細やかな配慮と、ドイツの造船技術が生みだす確かな安心感。その両方を兼ね備えた「飛鳥Ⅲ」は、初めてクルーズを体験する方にはこの上ない安心を、リピーターには新しい時代の風を感じさせてくれるでしょう。

「飛鳥Ⅲ」の美しく優雅な船体に身を委ね、心を解き放つ航海へでかけてみませんか。そこには、まだ見たことのない感動と、温かいおもてなしが待っています。

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