TOYOTA KAIKAN MUSEUM「トヨタ会館」からはじまる、名古屋近郊トヨタ・ドライブ旅

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愛知県豊田市にある「トヨタ会館」は2024年に新展示を追加。今回はそんな「トヨタ会館」を中心に、名古屋近郊でトヨタやクルマの歴史とモノづくりに触れる、「トヨタ博物館」と「トヨタ産業技術記念館」、「トヨタ鞍ヶ池記念館」までを巡るトヨタ・ドライブ旅をご紹介します。

Text:Yuka Kakami
Photo:Shinichi Yamaguchi
Edit:Yasumasa Akashi(pad)

【トヨタ会館(豊田市)】トヨタ本社地区内にある企業展示館で“モビリティ社会”を考える

自動車業界が今、100年に一度の大変革期を迎えているのをご存知でしょうか。トヨタの本社地区内(豊田市)にある「トヨタ会館」では、この大変革期を迎えるにあたり「幸せの量産」を目指すトヨタが、自動車メーカーからモビリティカンパニーへと進化する姿を体感できます。最新の展示や注目のクルマが並ぶショールームも必見です。

トヨタ本社に隣接する唯一の展示施設

トヨタが展開する文化・展示施設の中で、本社地区内にあるのがこの「トヨタ会館」になります。1977年、トヨタ創立40周年を記念して開館した施設で、建物は中庭を望むロの字型の2階建で充実した展示スペースがあります。さらにうれしいのは、入館料も駐車場も無料で利用できること。気軽に立ち寄れるのも大きな魅力です。

建物入ってすぐにある、吹き抜けの広い展示スペース。

館内はテーマ別に分かれていて、それぞれ異なる切り口でトヨタの取り組みを紹介。最新のトヨタ車やLEXUS車の展示スペースもあります。体験コーナーも充実していて、セーフティシミュレーターの体験や、「歩く」をアシストする話題のC+walkの試乗体験など、参加型コンテンツも楽しめます。2階にはミュージアムショップを併設。プラモデル、ミニカー、書籍など自動車をテーマにしたさまざまな商品があり、お土産探しにぴったりです。

新設された「モビリティと自由」コーナー

まずは、建物に入って左手側に新設された「モビリティと自由」というテーマの展示から紹介。入ってすぐの場所で、トヨタ社員の富川悠太(元テレビ朝日アナウンサー)をモデルにしたロボット「トミーくん」に迎えられます。AI技術を駆使し、一人ひとりに合わせたコミュニケーションをとることができる「トミーくん」。訪れた際はぜひ話しかけてみてください。

案内役を務めるAI搭載の「トミーくん」。

「モビリティと自由」コーナーでは、トヨタの目指す「未来のモビリティ社会」の様子と、その社会を実現する技術が紹介されています。展示スペースに入ってすぐの大きなモニターでは、静岡県裾野市にある未来型実証都市ウーブン・シティ(Woven City)の映像を上映。さらに、佐藤恒治社長が「モビリティと自由」という展示の意義について語るシーンもあり、この展示が新設された背景をわかりやすく知ることができます。

スクリーンに映し出されるウーブン・シティ(Woven City)。

注目したいのが「未来シアター」。床と両側の壁、3面を使った大迫力の映像空間で、トヨタが思い描く未来のモビリティ社会を体感できます。圧倒的な没入感は、「トヨタ会館」ならではの体験です。

迫力満点の「未来シアター」。

「モビリティと自由」コーナーは、3つのカテゴリーに分けて展示されています。1つ目は「多様化技術」。すべての人が自由に移動できる社会を目指す、さまざまなモビリティ技術が紹介されています。その中でも特に注目なのが、2025 年に発売されたバッテリーEV「e-Palette(イーパレット)」。人の移動だけではなく、店舗などでの異なる用途の活用も期待されています。

次世代モビリティ「e-Palette(イーパレット)」。

2つ目は「知能化技術」。ここは、走る・曲がる・止まるという基本的な機能だけに留まらず、クルマをより楽しく安全にするための技術が紹介されています。特に、自動運転のタンデムドリフト技術の映像には驚かされること間違いなしです。

「知能化技術」の展示スペース。

3つ目は「電動化技術」。こちらでは、電動技術開発や水素技術開発など、カーボンニュートラルを目指すうえで、温室効果ガスを出さない、増やさないことの実現に向けたトヨタの思いや技術が紹介されています。また、カットしたクルマのボディなどの展示を間近で見ることもできます。

ボディをカットされた「bZ4X」。

ショールームでトヨタ車、LEXUS車を見学

最新車両が並ぶ展示エリア。

最後に紹介するのがショールームです。普段はトヨタ車とLEXUS車は別のディーラーで展示されることが多いですが、「トヨタ会館」は同じ空間で見比べることができる、全国でも珍しい場所となっています。また、「TOYOTA GAZOO Racing」コーナーでは、モータースポーツの取り組みなども紹介しています。

「TOYOTA GAZOO Racing」コーナー。

※写真は撮影時であり、展示は予告なく変更することがございます。

トヨタ会館

住所:愛知県豊田市トヨタ町1
電話番号:0565-29-3345(代表)
開館時間:9時30分~17時
休館日:日曜日、年末年始、ゴールデンウィーク、夏期連休など
入館料:無料
駐車場:無料(乗用車約800台)
URL:https://www.toyota.co.jp/jp/about_toyota/facility/toyota_kaikan/

【トヨタ博物館(長久手市)】名車とクルマ文化に出合う

「トヨタ会館」で最新のモビリティや未来の社会像を体感したあとは、もう少し足をのばして、トヨタとクルマを巡るドライブ旅へでかけて みましょう。向かったのは長久手市にある「トヨタ博物館」。館内は「クルマ館」と「文化館」の2棟構成。「クルマ館」では19世紀末のガソリン自動車誕生から現代までの歴史的名車約150台を実車で展示し、2025年には1980〜1990年代の日本車がさらに充実しました。文化館ではポスターやミニカー、カーマスコットなど約4,000点のコレクションを紹介。図書室やレストラン「AVIEW」も併設され、企画展や走行イベントも楽しめます。

「クルマ館」にある、100年以上前の歴史的名車「フォード モデルT ツーリング(1909)」。

トヨタ博物館

住所:愛知県長久手市横道41-100
電話番号:0561-63-5151(代表)
開館時間:9時30分~17時(入館受付は16時30分まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入館料:大人1,200円、シルバー(65歳以上)700円、中高生600円、小学生400円、未就学児無料(いずれも税込み)
※文化館1階、3階は無料でご入場いただけます。
※TS CUBIC CARDをご提示のうえ、カードでお支払いいただくと、入館料が200円引き(小学生は100円引き)となります。
駐車場:無料(乗用車約320台)
URL:https://toyota-automobile-museum.jp/

【トヨタ産業技術記念館(名古屋市)】トヨタグループの歴史や技術を五感で学ぶ

名古屋駅からほど近い「トヨタ産業技術記念館」は、豊田佐吉ゆかりの試験工場跡地に建てられた歴史的ミュージアム。館内は主に2つの展示エリアで構成され、「繊維機械館」では繊維機械の進化を実演で紹介。「自動車館」ではトヨダAA型乗用車や初代カローラから燃料電池車MIRAIまで、時代を彩った名車を一度に見ることができます。

歴代の名車が並ぶ「自動車館」。

トヨタ産業技術記念館

住所:愛知県名古屋市西区則武新町4-1-35
電話番号:052-551-6115(代表)
開館時間:9時30分~17時(入場受付は16時30分まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入館料:一般1,000円、65歳以上600円、大学生500円、中高生300円、小学生200円、未就学児無料
※TS CUBIC CARDをご提示のうえ、カードでお支払いいただくと、入館料が20%割引きとなります。
駐車場:無料(乗用車 約220台)
URL:https://www.tcmit.org/

【トヨタ鞍ヶ池記念館(豊田市)】創業の精神と挑戦の歴史を知る

「トヨタ鞍ヶ池記念館」は、トヨタ車生産累計1,000万台を記念して開館。日本における本格的な自動車工業の確立に挑戦した豊田喜一郎とその仲間の挑戦や志を伝える施設です。館内にはトヨダAA型乗用車やトヨペットクラウンなどの車両展示室をはじめ、70メートルにおよぶ年表や240点の写真でトヨタ創業期からの歩みを紹介。1/30縮尺の精密なジオラマ模型と“ラジオドラマ”風解説 が組み合わさった「ラジオラマ」では、困難を乗り越える喜一郎と仲間たちの姿が再現されています。

資料と車両展示でトヨタのクルマを巡る軌跡がわかる。

トヨタ鞍ヶ池記念館

住所:愛知県豊田市池田町南250
電話番号:0565-88-8811(代表)
営業時間:9時30分〜17時
休館日:日曜日、年末年始、ゴールデンウィーク、夏季連休など
入場料:無料
駐車場:無料(乗用車約22台)
URL:https://www.toyota.co.jp/jp/about_toyota/facility/kuragaike/


今回は、「トヨタ会館」をはじめ、名古屋近郊でトヨタの歴史とモノづくりに触れることができる拠点を紹介してみました。最新のモビリティから創業の志まで、展示や実演を通してトヨタの歴史とクルマの未来を体感できるドライブ旅。ぜひでかけてみませんか。

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