最新のウェアラブルギアを活用したスマートな歩き方最新ギアでスマートウォーク~夫婦でアップデートする、新しい“歩く習慣”
“ただ歩くだけ”のウォーキングから一歩進んで、夫婦で楽しみながら続けられる新しい健康習慣へ。最新のウェアラブルデバイスを活用してモチベーションを高め、無理なく日常に取り入れられる健康管理法を紹介します。
Text:Ryoichi Shimizu
Edit:Akio Takashiro(pad)
従来の健康管理といえば、体重計に乗る、血圧を測る、といった「点」での確認が主流でした。しかし、スマートウォッチは24時間365日、あなたのからだの状態を「線」として記録しつづけます。歩数、心拍数、睡眠の質、ストレスレベルまで、これまで見えなかった健康の実態が数値として可視化されるのです。それもほぼ自動で。
計測・記録の手間なく始められるスマートウォッチなら、運動習慣を取り入れても、パートナーとの充実した会話時間を邪魔しません。今回は、そんな新しい健康習慣=スマートウォークの始め方を紹介します。
「続かない」を「続く」に変える、パートナーの存在とウェアラブルデバイス
日本の厚生労働省は、WHO(世界保健機関)の科学的エビデンスや国際研究に基づき、「成人は1日8,000歩以上(65歳以上:6,000歩)」を健康維持のための目標歩数としています。ただ1人でコツコツと1日8,000歩以上歩き、健康状態を管理しつづけることは、相当に意志が強い人でなくては難しいかもしれません。しかしパートナーと他愛のない会話を交わしながらのウォーキング=スマートウォークなら、日常のタスクのひとつに組み込みやすいでしょう。
もちろん男女差、体力差もあるので考慮は必要ですが、コミュニケーションを取りながらの健康習慣なら、モチベーションもきっと保ちやすいはず。例えば朝のコーヒータイムのあとにふたりででかける、夕食後に近所を一周りするなど、行動を起こすトリガーとしてのタイミングを話し合って設定しておけば、習慣化もしやすくなるでしょう。日差しの強い日や雨の日はショッピングモールへ行くなど、あらかじめ代替ルートを設定しておくのも継続のコツです。
あとは面倒な記録をどうするか。そんなときこそスマートウォッチの出番です。機種によりますが、「1週間連続目標達成」「月間100キロメートル歩行」などの通知があり、ゲーム感覚で継続しやすくする工夫も取り込まれています。また歩数の推移や心拍数の変化などのデータをグラフで視覚的に把握することで、モチベーションも維持しやすくなっています。
スマートウォッチの健康管理機能活用術~継続してデータを蓄積するほど賢い管理が可能に
スマートウォッチは着用することで、血管に光(LEDなど)を照射し、その反射光の強さから血流量の変化=心拍数を測る光学センサーや、運動量を測る加速度センサーなどが搭載されています。これらのセンサーが連携することで、血圧、消費カロリーから睡眠時の状態まで、さまざまな生体データを収集し、本体にすでにインストールされている「ヘルスコネクト」「Apple ヘルスケア」などのヘルスケアアプリで表示することが可能となっています。
リアルタイムで心拍数を測定し、運動強度やストレス状態を確認できる心拍モニタリング機能があり、毎日の活動量を継続的に記録していくのが特徴です。プリインストールアプリ「ヘルスコネクト」「Apple ヘルスケア」などは、スマートフォンとの連携で実力を発揮しますので、スマートウォッチを選ぶときには、自身やパートナーのスマートフォン機種との連携性にも着目して選ぶことをおすすめします。
スマートウォッチは着用さえしていれば、起きている時間にとどまることなく、睡眠の時間や質を分析する睡眠トラッキング機能もあり、睡眠の改善につながるヒントを得ることができますし、日頃スポーツに親しんでいる人なら、ランニングやサイクリング、水泳などさまざまな運動の活動量を把握することも可能です。
スマートウォッチ活用の一番のポイントは、続けること。週や月単位のデータが蓄積され、活動量や睡眠データの傾向を長期間で確認することで、生活リズムの見直しや改善点の発見に役立てられます。そして夫婦でお互いの活動量や状態を把握することで、一人きりではできない健康管理へのアプローチが可能になるのです。
またそうした健康データは、プリインストールアプリやOS付属のヘルスケアアプリだけでの活用にとどめる必要はありません。一般的にスマートフォンアプリで人気が高いものには、NTTドコモが展開する「dヘルスケア」、医療機関で薦めていることも多い食事記録アプリ「あすけん」、AIパーソナルサポートが受けられる「FiNC」などがあり、スマートウォッチの計測データをアプリと共有することで違った角度から健康状態へのアドバイスを受けることができます。
ただし、スマートウォッチの機種やモデルによって利用できる機能が異なるので、そうした点も把握したうえで、自分の目的に合ったものを選んでください。もちろん、こうしたデータはあくまで目安のため、体調に違和感があれば医師の診断を優先しましょう。医師に相談するときも、データを計測していることを説明することができるので、的確な診断を受けやすいでしょう。
最後におすすめのスマートウォッチを紹介します。
2025年版おすすめスマートウォッチ1
Apple Watch Series 11
2025年9月に発表されたばかりのiPhoneと相性のよいApple Watch Series 11シリーズは、健康管理機能が大幅に進化。最大の注目は、慢性的な高血圧の兆候を検知する高血圧通知機能の搭載。また睡眠スコア機能により、睡眠時無呼吸症候群の傾向など、睡眠の質をより詳細に把握可能になりました。バッテリー駆動時間は最大24時間に延長。アルミニウムモデルには従来比2倍の耐擦傷性能を持つIon-Xガラスを採用しています。
https://www.apple.com/jp/apple-watch-series-11/
2025年版おすすめスマートウォッチ2
Google Pixel Watch 4
Android端末と相性のよいGoogle Pixel Watch 4。「Fitbit」が統合され、より精度の高い活動量計測が把握可能になっています。特筆すべきは、AI機能による個人最適化システム。ユーザーの生活パターンや運動習慣を学習し、最適なタイミングで運動の提案や休息のアドバイスを提示。Gmail連携で、重要なメールの通知は受けながらも、運動を邪魔しない設定も可能です。
https://store.google.com/jp/product/pixel_watch_4
2025年版おすすめスマートウォッチ3
Garmin Venu X1
登山やハイキングなど、アクティブな活動を楽しむ夫婦におすすめなのが、Garmin Venu X1。8日間という驚異的なバッテリー持続時間で、充電の心配をすることなく長期間の活動記録が可能なほか、AMOLEDディスプレイによる鮮明な表示と、GPS機能による詳細なルート記録は、ウォーキングコースの記録や振り返りに最適。Garmin Connectアプリでは、歩行ルートを地図上で確認でき、思い出を視覚的に残すことができます。
https://www.garmin.co.jp/products/wearables/venu-x1-black/
※画像はイメージです。
