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旅する惑星世界も認める、美しき日本ジオパーク・ジオサイトへ行こう Text:Tsutomu Yoshida Photos:PIXTA

Travel

堂ヶ島・仁科港ジオサイト 天窓洞(通称:青の洞窟)

地球の魅力を感じながら楽しめる場所、「ジオパーク」が今注目を集めています。ジオ=地球と、パーク=公園を組み合わせた言葉で、日本の43地域が認定され、なかには世界遺産で知られるユネスコが認定した場所も。そんなジオパークの見どころを「ジオサイト」と呼び、ジオパークの特色となっています。今回は日本各地より厳選した6つの「ユネスコ世界ジオパーク」から、おすすめのジオサイトを紹介します。

  • プレートの衝突と波の力が
    生んだ奇跡の洞窟群

    吉佐美・田牛(きさみ・とうじ)ジオサイト(静岡県)

    フィリピン海プレート上に位置する火山島が長い年月をかけて北上し、本州に衝突して誕生したのが伊豆半島です。

    この伊豆半島ジオパーク内には魅力的な場所「ジオサイト」が数多くありますが、特に訪れたいのが海底火山の噴出物が広く分布する吉佐美・田牛ジオサイト。見どころの龍宮窟は、天井が崩れ天窓が開いた海食洞で、下からも上からものぞくことができます。黄褐色の凝灰岩が美しく層をなす壁と、底を満たす青い海水のコントラストは実に見事です。

    また、堂ヶ島・仁科港ジオサイトには「青の洞窟」とも呼ばれる天窓洞もあります。これらのスポットは首都圏からアクセスしやすいことも魅力のひとつではないでしょうか。

    龍宮窟

    住所
    静岡県下田市田牛
    アクセス
    伊豆急行「伊豆急下田駅」から車で約18分

    天窓洞

    住所
    静岡県賀茂郡西伊豆町仁科字堂ヶ島
    アクセス
    伊豆縦貫自動車道・月ケ瀬I.C.から車で約50分
  • 自然が生み出す造形は、
    まるで現代アート

    玄武洞公園・赤石ジオサイト(兵庫県)

    山陰海岸国立公園を中心に、京都府、兵庫県、鳥取県の一府二県の三市三町にまたがる山陰海岸ジオパーク。日本海形成の時代から現在に至るまでの過程がわかる、珍しい地形や地質を見ることができます。

    なかでも特に注目したいのは玄武洞公園・赤石ジオサイトにある玄武洞。かつて京都大学の故・松山基範博士が、玄武洞の石の磁気が現在の地磁気と反対を向いていることを発見したことで知られています。また、火山岩の一種・玄武岩の名前は、ここ玄武洞にちなんで命名されました。

    ここ玄武洞でぜひ見たいのが、約160万年前の噴火による溶岩が冷えた時にできた割れ目模様「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」の美しさ。地質的な価値と景観から、国の天然記念物に指定されています。

    玄武洞公園

    住所
    兵庫県豊岡市赤石1362
    営業時間
    9:00〜17:00
    アクセス
    JR「城崎温泉駅」から車で約7分
  • 約5,000年の時を超えた発見。
    縄文のヒスイ文化を支えた川

    小滝川ヒスイ峡ジオサイト(新潟県)

    新潟県糸魚川市から諏訪湖を通って静岡県静岡市へと続く大断層線で地質境界でもある糸魚川-静岡構造線や、地質学において日本の東西の境目とされる地溝帯・フォッサマグナなど、日本列島の成り立ちを示す貴重な地質や景観を誇る糸魚川ジオパーク。5億年以上の歴史を刻む山々の地層や石から、大地の謎を読み解く楽しさを味わえます。

    縄文から弥生、古墳時代にかけて、ヒスイは身を飾るものとして珍重されていました。そのことはさまざまな遺跡の出土品からも明らか。しかし、1939年(昭和14年)までヒスイは大陸から持ち込まれたものと考えられていました。

    小滝川ヒスイ峡は日本で初めてヒスイが確認された産地です。この後、糸魚川周辺がヒスイの大産地であり、日本各地の遺跡から出土するヒスイの由来であることがわかったのでした。明星山の大岩壁は、国の天然記念物に指定されており、多くの観光客や市民が訪れます。

    住所
    新潟県糸魚川市大字小滝
    アクセス
    北陸自動車道・糸魚川I.C.から車で約20分
  • 北の大地に現れた
    超巨大かんらん岩体

    アポイ岳・馬の背お花畑ジオサイト(北海道)

    北海道様似町全域をエリアとするアポイ岳ジオパーク。マントルから現れた巨大なかんらん岩からなり、その大きさは約10km四方におよぶといわれています。

    アポイ岳ジオパークビジターセンターから、馬の背お花畑ジオサイトを通り、山頂を目指す登山を楽しむのもおすすめ。特殊な土壌条件によって育まれた高山植物の宝庫であり、アポイ岳高山植物群落として国の特別天然記念物にも指定されています。

    また、様似海岸には、アイヌ民族の言い伝えが残される奇岩類や南の海より運ばれてきた岩石などが並び、壮観です。陸繋島であるエンルム岬の展望台からは、天気がよければアポイ岳ジオパークを一望できます。

    アポイ岳ジオパークビジターセンター(登山口)

    住所
    北海道様似郡様似町字平宇479-7
    開館期間
    4〜11月
    開館時間
    9:00〜17:00
    休館日
    開館期間中は無休
    アクセス
    JR「様似駅」から登山口まで車で約10分
    登山口から山頂まで徒歩で登り約3時間〜3時間半、下り約2時間〜2時間半
  • 今なお隆起し続ける
    大地誕生の最前線

    室戸岬ジオサイト(高知県)

    高知県東部の室戸半島に位置し、室戸市全域を範囲とする室戸ジオパーク。海洋プレートと大陸プレートが衝突する場所に位置し、海底の地形がプレートによって押し上げられることで形成されました。現在も大地が隆起し続けている、世界的にも特異なエリアとして知られています。

    スポットとしては、空海こと弘法大師が修行した御廚人窟(みくろど)と神明窟のある室戸岬ジオサイトや、台地の隆起と海水準変動によって形成された海成段丘が広がる枦山(はぜやま)-西山台地ジオサイト、約4,000万~3,000万年前に堆積した地層が見られる行当-黒耳海岸ジオサイトなど、見どころが盛りだくさんです。

    住所
    高知県室戸市室戸岬町
    アクセス
    土佐くろしお鉄道「奈半利駅」から車で約40分
  • レモンイエローの大地が
    紺碧の空と海に映える

    龍石海岸ジオサイト(長崎県)

    長崎県南部の三市にまたがる島原半島ジオパーク。雲仙山系とゆるやかな丘陵地帯、海岸沿いに広がる平野部で構成されています。普賢岳をはじめとする雲仙火山を擁し、火山が成長する過程で地形が形成されてきました。

    海に向かって突き出している龍石(たついし)海岸ジオサイトでは、雲仙火山最初期とされる約50万年前の地層を観察できます。軽石を含む地層はマグマ全体が泡立つような激しい噴火があった証拠。その上の地層はのちに噴火を繰り返しながら火山が裾野を四方に広げ成長していった痕跡です。

    また、長い時間の中で形成された千々石(ちぢわ)断層や早崎玄武岩なども見応え十分。島原半島の各地で火山が生み出した地形と、人びとが生み出してきた文化や歴史にも触れることができます。

    住所
    長崎県南島原市西有家町
    アクセス
    島原鉄道「島原港駅」から車で約30分

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