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NIPPON地域のとりくみ【宮崎編:2】IT企業群、新店舗が続々仲間入り。どん底から復活した油津商店街 text:Haruko Hamahori, 
photos:Hiroshi Mizusaki

Travel

南国のリゾート地を思わせる自然が広がる宮崎市と日南市。10年前までシャッター商店街だったという日南市の油津商店街を、この商店街復興の立役者でもある黒田泰裕さんが訪ねました。

巡る人
株式会社油津応援団
黒田泰裕さん

宮崎県生まれ。日南商工会議所で2012年より事務局長を務める。2014年に退職して日南市の「油津応援団」設立に加わり、2年後、代表取締役に就任。油津商店街を再生に導いた立役者のひとり。中小企業診断士としても活躍している。

商店街再生の鍵を握る
当事者意識の覚悟

前回の【宮崎編:1】に続いて訪れたのが日南市の油津商店街。 10年前までシャッター商店街だったとは思えないほど活気に満ちている。「転機は2013年、中心市街地活性化事業の一環で全国からテナントミックスサポートマネージャー、つまり地域再生請負人の公募をしてからです」と黒田さん。
請負人のミッションは、4年間の任期で商店街に20店舗を誘致すること。日南商工会議所の事務局長だった黒田さんも、このプロジェクトに深く関わっていった。

全国の物件住み放題の定額サービス「ADDress」。1階はレコード聴き放題のフリー空間。
無人古書店「ほん、と」などコンテナ店舗群が並ぶ「ABURATSU GARDEN」。
「油津Yotten」は幅広い年齢層が集う。
商店街にあるゲストハウス「fan!」。

商店街再生の鍵を握る
当事者意識の覚悟

「今でこそ視察も多く、〝日南の奇跡〟と紹介されますが、当初は寂れた商店街。お店を出そうなんて誰も思いません。そこで請負人と私を含めた3人で30万円ずつ出資して株式会社油津応援団を設立。銀行に借金し、空き店舗を『ABURATSU COFFEE』に改修し運営。そういった行動が地域の共感を呼び、事態が好転しました」

閉店したスーパーは多世代交流モール「油津Yotten」と屋台村「あぶらつ食堂」に姿を変え、空き地にはコンテナ店舗群を並べた。さらに当時の市長と連携してIT企業を誘致し、その後もIT企業が進出。人の流れが一変した。「従来の商店街のイメージにとらわれず、今も進化し続けています」

【施設情報】
油津商店街

住所:宮崎県日南市岩崎 3-10-6
TEL:0987-55-7377 (油津応援団)
https://aburatsu-oendan.com/

2021 Autumn

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