All-New Prius PHEV新型プリウスPHEVはGR86並の走り!? 常識破りの実力がスゴすぎた Text:国沢光弘
Photo:TOYOTA、ベストカー編集部、西尾タクト

Car

大注目の新型プリウス。真打ともいわれているPHEVモデルがいよいよ発売された。今回は燃費重視のエコ仕様ではなく、「スポーティ」に仕上げられた超ホットなモデル!! その実力はホンモノなのか!?

※本稿は2023年2月のものです/初出:『ベストカー』2023年3月10日号

NEWプリウスPHEVのここがポイント

世界を驚愕させたスタイリッシュなデザインはハイブリッド(HEV)もPHEVも同じ。従来型のように差異はつけられていない

・エコに特化したクルマではなく、ハイパフォーマンスモデルとして登場

・システム出力223psを発生

・EVモードでの走行距離は従来型より50%向上し、69km(欧州モード)に

・年間1250km分の電力を生むルーフソーラーパネルをオプション設定

上質でスポーティなPHEV

大人気の新型プリウスは発表時からPHEVが存在することがアナウンスされて、ついに発表された。今回プロトタイプながら袖ケ浦サーキットで味見できたのでレポートしたい。

日本仕様の詳細なスペックは公表されていないため(試乗車もウインカーレバーが左側についており完全な日本仕様じゃなかった)、前置きはこのくらいにして試乗と行きましょう!

まず、最初の1ラップをEVモードで走ってみてくださいという。電池残量あれば起動するとEVモードになります。

アクセル踏むと、完全な電気自動車。そして必要にして充分なパワーを持つ。欧州仕様のスペック見ると、モーター出力163psとのこと。電気自動車モードで163psをフルに使い切っているとは思えないけれど、街中の速い流れに乗れるくらいパワフル。

先代プリウスPHVの電気自動車モードは最高135km/hまでだった。新型も日本の高速道路なら基本的に電気自動車モードで走れるそうな。電気自動車モードでの走行可能距離は欧州モードで69kmとのこと。

電池容量13.6kWhということだから、下を見て50kmくらい電気自動車として使えるんじゃなかろうか。1日の走行距離が50km以内だったら電気自動車です。

2ラップ目はハイブリッドモードを試すように言われる。通常の使い方だと走行電池を使い切れば自動的にハイブリッドモードになります。

今回電池残量たっぷり。セレクトレバーでハイブリッドを選ぶ。するとどうよ。アクセル踏めばすぐエンジンかかった。意外や意外! ハイブリッドと同じ直噴+ポート噴射の2L・152psエンジンかと思っていたのだけれど、静か。

後で聞いたらPHEV用のM20A型はバランスシャフト付きとのこと。ハイブリッド用の4気筒も重くて大きい発電機がフライホイールのようになっているため、バランスシャフトなしでも振動は少ない。そいつにバランスシャフトを付けたのだから、圧倒的に滑らか。

ハイブリッドモードでエンジンかかっていても電気自動車モードに近い静かさを追求したかったとのこと。

HEVより高級感もある

上質感と爽快なスポーティさを両立しているプリウスPHEVの走り。欧州ではPHEVのみの販売となるが、それも納得の出来

面白いことに走行用電池の残量減ってハイブリッドモードになっているのに、普通のプリウスよりずっと高級感があります。袖ケ浦サーキットを80km/hで流していると、快適!

アクセル少しだけ踏むような追い越し加速も先代プリウスPHVよりシャープ&パワフル。普通のプリウスより車重あるものの、電池のアシスト量が大きいためキッチリ加速します。

3ラップ目はフルパワーを試してみた。アクセル全開すると、直後に走行用電池からモーターに電力を供給。一段目の加速が始まる。少し間を置きエンジン回転数高まり、エンジンで発電機回してモーターを駆動+エンジンから直接駆動するパワーも加わります。

欧州仕様の場合、システム最高出力が普通のエンジンなら3L級となる223psと発表されている。

0~100km/h加速タイムはスポーツモデルに匹敵する6.7秒とな! 参考までに書いておくとGR86で6.3秒(マニュアルミッションのタイムなのでテクニックが必要です)。プリウスPHEVなら誰でもアクセル全開するだけで出せるタイムだったりする。なるほど速いです!

最高速は180km/h。電池残量減っても180km/hをキープできるというから素晴らしい!

気持ちよく曲がれる魅惑のハンドリング

絶対的な動力性能もさることながら、ハンドリングがよかった! コンパクト化したとはいえ軽くない走行用電池を後輪に近い床下に搭載したため、低重心かつ前後の重量配分が普通のプリウスより好ましくなったのだろう。

コーナーに進入した時の挙動は変わらないけれど、ロールするや後輪にジワッと荷重かかっていく。同時に車体姿勢がイイ感じになる。

通常のコーナリング速度より少し高いと、文字どおりニュートラルステア。リアを少し沈ませた姿勢のまま、気持ちよ~く曲がって行く。限界に近い高い横Gをかけてやれば、ホンの少しテールアウトの姿勢になり、クルマがコーナーを曲がりたがる。

やっぱりクルマは曲がらなくちゃ、です。従来型より大いに魅力を増したプリウスPHEV、納期かかると思う(笑)。

【主要諸元】
トヨタ プリウスPHEV
・全長×全幅×全高:4600×1780×1430mm
・ホイールベース:2750mm
・車両重量:未発表
・パワーユニット:直4、2LDOHC+モーター
・エンジン最高出力:152ps(欧州仕様)
・モーター最高出力:163ps(欧州仕様)
・システム出力:223ps(欧州仕様)
・WLTCモード燃費:未発表
・サスペンション(F/R):ストラット/ダブルウィッシュボーン
・タイヤサイズ:195/50R19

先行するHEVに続いて追加される新型トヨタ プリウスPHEV
トヨタ プリウスPHEV
トヨタ プリウスPHEV
トヨタ プリウスPHEV
トヨタ プリウスPHEV
トヨタ プリウスPHEV
トヨタ プリウスPHEV インテリア
トヨタ プリウスPHEV 前席シート
トヨタ プリウスPHEV 後席シート
HEVとPHEVの外観にほとんど差異はなく、パッと見て分かる違いといえばホイールの意匠くらいだ
152psの2Lエンジンと163psのフロントモーターで、システム出力は223psとなるプリウスPHEV。燃費性能は未発表だが、それも期待できる(数値は欧州仕様のもの)
上質感と爽快なスポーティさを両立しているプリウスPHEVの走り。欧州ではPHEVのみの販売となるが、それも納得の出来
走行用電池を後輪に近い床下に搭載したため、低重心かつ前後の重量配分のバランスが向上した

出典:ベストカー Web
https://bestcarweb.jp/

クルマを購入する時のお支払い方法はこちらから

【関連記事】

新型「プリウス」(PHEV)を発売-ハイパフォーマンスな走りと磨きをかけた環境性能で、日常のドライブをよりエモーショナルに彩る愛車へ-
今度のプリウスはイジらなきゃ損!新型プリウスのGRパーツがアツすぎる!
新しいサブスクの形が誕生!あらかじめアップデート前提で開発!!新型プリウスの一部グレードで「KINTO Unlimited」がスタート
新型「プリウス」を世界初公開

Access to Harmony Digital アクセス方法

MYページから、デジタルブック全文や、
TS CUBIC CARDゴールド会員さま、有料購読者さま限定コンテンツをご覧いただけます。

TS CUBIC CARD TS CUBIC CARD ゴールド個人会員さまMY TS3 ログインはこちら

※本サービスのご利用は、個人ゴールド会員さまとなります。
※一部対象外のカードがございます。

TS CUBIC CARD ゴールド法人会員さま有料購読会員さまENEOSカードPゴールド会員さまの認証はこちら

MY TS CUBICにログイン後、トップページの「あなたへのおすすめ」エリアに掲載されている
「Harmony DIGITAL」バナーをクリックしてください。

※バナーイメージ

2024 Winter

アクティブな毎日、ゆとりと調和のある生活に役立つクオリティマガジン「Harmonyデジタルブック」をお届けします。