RUGBY WORLD CUP FRANCE 2023ラグビーワールドカップ2023開幕!初心者でも楽しめる観戦のコツと見どころ

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2019年、アジア初の開催国として日本で行われたラグビーワールドカップ。連日の熱戦にかつてないラグビーブームが起き、世界中を感動の渦に巻き込みました。そんなラグビー世界一を決定するビッグイベントが4年ぶりに再来。「ルールや選手についてあまり詳しくない」という人でもより深く楽しめるよう、ルールや見どころを解説します。

・まずは基本を知ろう!ラグビーの4つの原則
・知ればもっと楽しめる!ラグビー観戦のポイント
・“推し選手” を見つけよう!日本代表の注目選手を紹介
・トライを決めろ!頑張れ日本! 試合日程と見どころ

今回のラグビーワールドカップは、2023年9月8日〜10月28日の間、フランスにて開催されます。その注目ぶりは数字にも現れており、観戦チケットは開幕1年前にスピード完売。開催地への外国人訪問客は60万人以上と過去最高観客数が見込まれているなど、まさにラグビー世界一を決定する戦いにふさわしい盛り上がりです。

一方で、「ルールや選手についてあまり詳しくない……」という人も多いはず。そこで本記事では「ラグビーワールドカップ2023」をより楽しめるよう、ルールや見どころなど、ラグビー初心者でもすぐに観戦が楽しめる情報をわかりやすく紹介します。

まずは基本を知ろう!ラグビーの4つの原則

ラグビーワールドカップは、ラグビーの世界一を決定する国際大会。1987年に初開催され、以降4年ごとに世界各国から選ばれた代表20カ国が世界の頂点を目指して戦っています。オリンピック、サッカーのワールドカップと並び、「世界3⼤スポーツ⼤会」のひとつに数えられています。

そんなラグビーには、ルールの前提となる4つの原則が存在します。これらが守られていない場合は反則と判断され、レフリーによって試合が中断されることがあります。

ラグビー4つの原則

1.危険なプレーはしないこと
2.常にボールを奪い合う状況をつくること
3.常に立った状態でプレーすること
4.ボールが先頭にあるようにすること
上記4つの原則の上に成り立っている、ラグビーのルール。まずはルールの「前提」を知ることで、複雑なラグビーがわかりやすくなるはずです。

知ればもっと楽しめる!ラグビー観戦のポイント

複雑で難しいといわれるラグビーのルールですが、ポイントをおさえればゲームの流れをスムーズに理解できるようになるもの。ここでは基本的なルールや得点の方法など、知っておくとより盛り上がれるラグビーの基礎知識を紹介します。

基本ルール

ラグビーは1チーム15人制。それぞれに決まったポジションがあり、大きく分けて8人のFW(フォワード)と、7人のBK(バックス)の2つ。さらにFWはフロントロー、セカンドロー、バックローに分けられ、BKはハーフバック、スリークォーターバック、フルバックに分けられています。

1チーム15人、計30人(15人制)で楕円のボールを奪い合いながら、パス、キック、走るなどのプレーで相手陣インゴールを目指す(トライを取る)「陣取り合戦」のスポーツです。

基本プレーは後ろへのパス(手を使ったパス)、キックや突破などで相手陣インゴールを目指し前進。その間に、ボールを持ったプレーヤーに対し相手プレーヤーはタックルをして前進を阻止しようとするのが基本のスタイルです。アメフトと違い、ボールを持ったプレーヤーにしか相手プレーヤーはタックルすることができません。

得点方法

トライ(T)5点
ボールを相手陣インゴールの地面につけることで5点が与えられます。

コンバージョンゴール(G)2点
トライ後に与えられるゴールキックです。トライした地点の延長線上から狙い、ゴールポストのクロスバーを通過すると2点が与えられます。

ペナルティ ゴール(PG)3点
相手チームが重い反則を犯した際に得られるゴールキックです。ゴールポストのクロスバーを通過すると3点が与えられます。

ドロップゴール(DG)3点
プレー中にボールをワンバウンドさせて狙うゴールキックです。ゴールポストのクロスバーを通過すると3点が与えられます。

プレーの基本用語

スクラム
試合再開のセットプレー。小さな反則が起きたあとにゲームを再開させる手段です。8人対8人でスクラムを組み、反則をしなかった方のチームがボールを投入する権利を持っています。

タックル
ボールを持っている相手の選手をつかんで倒すプレー。防御側のチームが攻撃側のチームの前進を止めるために行い、防御側のチームにとっては、ボールを争奪するチャンスとなります。

ラインアウト
ボールがタッチラインから外側に出た場合に試合を再開する方法。1メートル離れて2列に並んだ両チームの選手の間にボールを投げ入れます。

キック
トライや反則の後にゴールポストを狙ってキック。プレー中はキックを使って相手陣地に攻め込みます。

反則の基本用語

スローフォワード
ボールを前方(手側のデッドボールラインの方向)にパスしてしまうこと。パスやキャッチの際に起きやすく、プレー再開は相手ボールのスクラムになります。

ノックオン
ボールをキャッチする際にボールが手や腕に当たり、前方(手側のデッドボールラインの方向)に落としてしまうこと。プレー再開は相手ボールのスクラムになります。

ノットロールアウェイ
タックルした選手、またはタックルされた選手が地面に倒れ、ボールから離れないこと。この場合、相手ボールになります。

ノットリリースザボール
タックルされた選手がボールを離さないこと。倒された選手はボールを放さなければならず、放さない場合はアタック側の反則となり、相手ボールになります。

オフサイド
プレーをしていけない場所からプレーに加わること。ボール保持者より前にいる味方選手はプレーに関与できません。

“推し選手” を見つけよう!日本代表の注目選手を紹介

日本チームが自国開催で初のベスト8入りを果たした2019年大会。その成績を超えるべく、フランスでの2023年大会に挑む日本代表「ブレイブ・ブロッサムズ」のメンバーは33人。主将はフランカーの姫野和樹、副将はSHの流大が務めます。

全員の名前と顔を覚えるのは大変ですが、“推し選手”がいればよりラグビーワールドカップを楽しめるはず!ここでは、今回とくに注目すべき選手を厳選して紹介します。

稲垣啓太 選手(FW/プロップ)

前回の2019年大会で活躍した、中心選手のひとり。史上初のベスト8を決めたスコットランド戦では劇的なトライを決め、チームに多大なる貢献をしました。大会後はメディアに引っ張りだこで「笑わない男」として一躍有名になりましたが、人気実力ともに今回も大注目。ポジションはスクラム最前列のプロップで、スクラムの強さや豊富なスタミナが持ち味。攻守で力を発揮できる選手です。リーグワンのベストフィフティーンに選ばれるなど日本トップクラスの実力を持っています。

姫野和樹 選手( FW/フランカー)

今大会における日本代表のキャプテン。2019年大会では倒れた相手からボールを奪う「ジャッカル」という難易度の高いプレーでチームを幾度も勝利に導き、“ジャッカル姫野”の愛称で親しまれている。ポジションはフォワード第3列でスクラムの両端に位置するフランカー。日本代表ではFWの中心的存在で、強いフィジカルを生かした力強いランや、パワフルなフレーが魅力です。現所属チーム「トヨタヴェルブリッツ」で入団初年度からキャプテンに抜擢されたという逸話をもつ姫野選手、そのリーダー力にも注目です。

中野将伍 選手(BK/センター)

今回がワールドカップ初出場となる、26歳の若き注目選手。バックスでもっとも接触が多く、パワーも大いに求められるセンターポジションを担当しており、身長186センチ、体重98キロの体格を生かした突破力が強みです。2021年11月のポルトガル戦で日本代表デビューを果たし、初出場ながら1トライを決め勝利に貢献。2022年11月に行われたフランスとのテストマッチでも反撃トライで活躍するなど、成績と経験を買われて選ばれたラグビーワールドカップ2023。次世代のラグビー界を担う期待のホープです。

松島幸太朗 選手(BK/フルバック・ウイング)

ワールドカップ2大会連続出場経験をもち、前回の2019年大会ではチーム最多となる5つのトライを奪い、日本初のベスト8進出に大きく貢献したひとり。フルバックとウイングの両ポジションを務めることができ、スピードとフットワークに定評があります。2020年から約2年間、フランス・トップ14の「クレルモン」でプレー。世界トップレベルの選手が揃うリーグで積んだ経験を生かしたプレーに期待が高まります。

トライを決めろ!頑張れ日本! 試合日程と見どころ

9月8日の開幕戦を皮切りに、約2か月に渡って行われるラグビーワールドカップ2023。今大会から選手の安全性や体調などを考慮し、各試合間に最低でも5日の休養日を確保できるようになったため前回までよりも開催期間が長くなっています。選手がコンディションを整えるにもよい環境ですね。

最後は、日本代表の試合日程と見どころを紹介します。

試合日程

1次リーグD組の日本はチリ、イングランド、サモア、アルゼンチンと順に対戦。1次リーグ上位2チームが決勝トーナメントに進出し、決勝は10月28日に行われます。今後行われる日本代表の試合日程は以下の通りです。
(※試合開始時刻は日本時間。現地と日本との時差は7時間です)

9月29日(金) 04:00(開催地:トゥールーズ)
日本 VS サモア

10月8日(日) 20:00(開催地:ナント)
日本 VS アルゼンチン

見どころ

ラグビーワールドカップ初出場以来24年間、一度も白星をあげたことがなかった日本ですが、2015年に優勝候補の南アフリカに勝利、2019年にはベスト8入りを果たしました。そんな驚異的なスピードで強くなっている日本代表「ブレイブ・ブロッサムズ」。記念すべき10回目を迎えるラグビーワールドカップ2023大会において、日本代表は「強豪国」として挑みます。

予選となる1次リーグ、日本が入っている「プールD」には各大陸の強豪国が揃い、激戦必至ですが、まず大事になるのは初戦のチリ戦です。チリには2019年大会でも初戦で勝利しており、勢いが加速したことがベスト8への躍進につながったと言っても過言ではないほど。つまり初戦でよい内容で勝利できるかどうかが、後の試合を左右する鍵となるのです。

さらに注目したい対戦カードは、2019年ワールドカップ準優勝のイングランドと、2023年7月時点で世界ランキング8位のアルゼンチンとの対戦です。世界ランキング10位となり、4年間の強化期間を経た日本がトップチームとどこまで戦えるのか。決勝トーナメントに進むには上位2チームに入る必要があり、少しの油断も許さない白熱した戦いになることが予想されます。

2019年、「ONE TEAM」のスローガン通りチーム一丸となって戦うことで勝ち上がっていった日本。2023年は「OUR TEAM」のスローガンの元、一人ひとりがチームを引っ張る意識をもつことでさらなる成長と結果を見せてくれるはずです。

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