一度は回ってみたい
名匠・井上誠一の代表作を巡る
秋の茨城プレミアムゴルフツアー

東は雄大な鹿島灘、内陸部は緑の山野が広がる茨城県は、関東随一のゴルフ天国。ゴルフコースの数だけでなく、名門コースがずらりと揃うエリアでもあり、数々のプロトーナメントの舞台にも選ばれている。今回ご紹介する旅では、その茨城が誇る、名匠・井上誠一が設計した3つのゴルフコースを巡る。通常予約が困難な名門コースに挑戦し、風景を楽しみ、ゴルフの奥深さを心に刻む旅だ。
「上級者には難しく、アベレージには楽しく」
優れた景観美と戦略性に富む井上誠一設計コース
ゴルフ界で「東の井上、西の上田」と言えば、ゴルフコース設計の巨匠、井上誠一と上田治を指す。両者ともに、英国人の名ゴルフコース設計家であるC・H・アリソンの影響を受けコース設計家を志し、日本のゴルフ黎明期に数々の名作を残している。優れた戦略性と周囲の自然と調和した美しい景観を兼ね備えたそれらは、今もなおゴルファーにとって憧れの存在だ。
「剛の上田」に対し、「柔の井上」と評される井上の作風は、優美でかつ厳しい。元々美術に造詣が深く、女性を描いた絵画や仏像などの曲線のフォルム、そして枯山水庭園の作庭をヒントに設計し、自然の地形を活かしたフェアウェイ、グリーンやバンカーの緩やかな曲線は上品で美しく、繊細な「日本の美」が感じられるコースだ。
数々のプロトーナメントの舞台になっているコースが多く、攻略は実にタフ。良いスコアで回ろうとするなら、14本すべてのクラブを使い、あらゆる種類のショットを駆使する必要がある。ただし、「上手なプレーヤーには手強く、そうでないプレーヤーには楽しく」レイアウトされているため、アベレージゴルファーでも安心。別ルートを使えば、気持ちよくプレーすることができる。

井上誠一(いのうえ・せいいち)
1908年、東京生まれ。英国人設計家C・H・アリソンが東京ゴルフ倶楽部朝霞コース設計で来日した際、現場で影響を受けコース設計の道へ入る。その後、50年以上にわたって、国内44コース、海外2コースを設計。

名物ホールは9番、10番、11番の「アーメンコーナー」
「龍ヶ崎カントリー倶楽部」
今回ご紹介する茨城のゴルフ旅は、3日間すべて井上誠一設計コースをラウンドする。同じ設計家でも、それぞれの地形の特徴を上手く活かした3コースであり、異なる趣きの「井上コース」を一気に堪能できる絶好のチャンスだ。
ツアー初日は、井上の最高傑作のひとつに挙げられる「龍ヶ崎カントリー倶楽部」へ。開場は1958年。1992年の日本オープンを含む、男女のメジャートーナメントの舞台にも度々選出される名コースだ。
フェアウェイは広く伸びやかで開放的。四季のある日本特有の気候から考えられた「2グリーン制」は井上が発案したもので、オリジナル設計としては初めて龍ヶ崎カントリー倶楽部に取り入れた。
ほぼフラットな林間コースだが、自然の深い窪地が走り、絶妙にプレールートと絡んでくる9番、10番、11番は難ホール。「龍ヶ崎のアーメンコーナー」としても有名で、井上自身が「プロのリズムをも崩すように造った」と語っている。全体的には、松林に囲まれ落ち着いた雰囲気。クラブハウスも落ち着いた空間が広がり、名門らしい風格を感じる。レストランの大きな窓からはコースが一望でき、「井上誠一の世界」を感じながらゆったり寛ぐことができる。



黒松林に囲まれた国内屈指のシーサイドコース
「大洗ゴルフ倶楽部」
ツアー2日目は、2025年「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」の開催コースでもある、「大洗ゴルフ倶楽部」でプレー。初日にプレーした林間コースから一変、大洗海岸の砂丘に広がる国内屈指のシーサイドコースだ。
開場は1953年。「砂丘地の自然地形を残す。黒松林を自然の障害物とする。人工的造形を避ける。裸砂地をラフとする」という井上が語ったコンセプト通り、平坦ながらも複雑にうねる砂丘をそのまま活かしたフェアウェイと、左右だけでなく上下のプレッシャーもかけてくる枝ぶり豊かな黒松が特徴。上空を吹き抜ける海風も空中のハザードとなり、多くのゴルファーを悩ませ魅了してきた。
長らく、三菱ダイヤモンドカップなど多くの名勝負の舞台となった難攻不落の18ホール。旅の思い出に、ぜひ果敢にチャレンジして欲しい。



2024年日本女子オープンを開催した「松の名コース」
「大利根カントリー倶楽部」
2024年、竹田麗央プロが制した日本女子オープンの開催コース「大利根カントリークラブ」がツアー3日目の舞台。開場は1960年。東コースと西コース、どちらもトーナメント開催実績がある県内屈指のチャンピオンコースだが、今回のツアーでは2024年の日本女子オープンと同じ「西コース」をラウンドする。
茨城県の内陸部、現在の坂東市の利根川に近い松林を視察した井上は、「二度と手に入らない土地だ。価値あるゴルフ場ができる」と語り、「松の名コース」を造ろうと考えた。
高低差3メートルの平坦な土地に広がる36ホールは、ホール間が高い松林でセパレートされた美しい林間コース。一見、変化がないように感じるが、バンカーや池が随所に配置され、さらにフェアウェイには行く手を阻む大きな松の木が立つホールが多く変化に富み、コース攻略は一筋繩ではいかない。コースレートは両コースともに「74.0」、国内屈指の難コースといえるが、井上コースの特徴である「アベレージゴルファーでも楽しめる設定」になっているので、ぜひトーナメントコースの魅力を感じながらプレーを楽しんでほしい。



キャディ付き、添乗員付きの快適ツアー
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誰もが知る名コースでのラウンドは、ゴルフライフをより豊かにし、記憶に残る旅になるはず。3コースともに難易度が高いが、コースを熟知したキャディ付きのプレースタイルなので、初めてのラウンドでも心強い。しかも。添乗員付きのツアーなので、ホテルからコースへの移動手段などを考えることなく、プレーに集中できるところも嬉しい。
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※2025年7月時点でのゴルフツアーのご案内となります。