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NIPPON地域のとりくみ【4】水俣市「エコタウン見学プログラム」で学ぶ、
最先端のごみ処理事情
text:Mimi Murota photos:Hiroshi Mizusaki

Travel

環境先進地として知られる熊本県水俣市には、八代海を望む工場跡地を活用した総合リサイクルセンターがあります。ペットボトル、家電、使用済みオイルなどの8つのリサイクル施設が集結したエリアを、熊本県在住のグラフィックデザイナー、小坂和子さんが主要施設の視察研修をしました。

巡る人
グラフィックデザイナー
小坂和子さん

1972年熊本県生まれ。武蔵野美術大学短期大学部卒業後、東京の広告代理店、フリーランスなどを経て、2017年に移住先の熊本県山都町で「みずたまデザイン」設立。山都町を中心に熊本県の商品パッケージ、ブランディングを手掛ける。

「みなまたエコタウン」のリサイクルの取り組み

環境先進地として世界からも注目を集める水俣市。「みなまたエコタウン」として市内約300カ所のごみステーションで23品目の資源ごみの分別に取り組む他、八代海を望む約20haの工場跡地を活用した総合リサイクルセンターではペットボトル、家電、使用済みオイルなどの8つのリサイクル施設が集結。各施設の視察研修を担う「環不知火プランニング」を通して見学できると知り、小坂さんはまず「環境総合技術センター」へ。

こちらでは個人宅から収集した生ごみを自社開発の特殊乳酸菌で発酵させて堆肥にリサイクルするユーキッドシステムを開発。環境総合技術センター代表取締役の島田好久さんは、「収集から乾燥まで空気に触れないシステムなので、衛生的で臭いもほとんど出ません」と自信を見せる。サイクロン乾燥機で生ごみの熱処理を行う作業を見学し、「本当に臭いが気になりません。生ごみが香ばしい堆肥に変わるなんて驚きました。発想力が素晴らしいです」と小坂さん。

環境総合技術センターにある、バキュームカーを改良したオリジナルの収集車。
堆肥原料を作るサイクロン乾燥機。
植物病害菌を抑える放線菌を含む堆肥。こちらを特殊乳酸菌で発酵させてペレットタイプの堆肥(本記事のトップ写真)が誕生する。
環境総合技術センターでは、生ごみを乾燥加工した堆肥で野菜を栽培し市場へ出荷。

次は、瓶のリユースとリサイクルを行う「田中商店水俣営業所」の見学へ。ここでは、専務取締役の田中利和さんが自ら職人となり、色付ガラスを使ったリメイク商品も制作していた。

水俣市の環境活動に触れた小坂さん。「場の魅力は人の魅力の言葉がありますが、水俣市には愛を持って自然や環境に尽くす方たちがいる。それが水俣市の強みであり、街の魅力につながっているのだと感じました」

田中商店で、色付ガラスのリメイク商品を独自考案した田中専務取締役。
瓶のリユースマーク。
古紙再生でトイレットペーパーも製造。

掲載施設情報

環不知火プランニング

住所:熊本県水俣市昭和町2-4-8-1階
Tel:0966-68-9450
www.kanpla.jp

環境総合技術センター

住所:熊本県水俣市古賀町2-12-7
Tel:0966-63-0110
www.ksgc.ne.jp

田中商店水俣営業所

住所:熊本県水俣市浜松町5-8
Tel:0966-69-2711
ecbtanaka.com

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