First sunrise 2023愛車で行く! 海岸から見る
2023年初日の出ドライブスポット
古くより日本では、初日の出とともに豊作や幸せを家庭にもたらす神様「年神(としがみ)」が来訪されると考えられてきました。そして、日本人の総氏神とされる「天照大神」は太陽を司る神として名高く、太陽は世界を明るく照らし、作物などに実りを与える象徴であり、元日の初日の出は1年でもっとも縁起がいいと言われています。そこで今回、海辺から昇る初日の出のベストスポットや美しく撮影するポイントを紹介します。
水平線から見える初日の出スポット5選
広大な海岸から太陽が昇り、グラデーションに彩られながら、黄金色に染まる空――。
水平線から現れる初日の出は思わず息をのむほど美しく、新年の始まりをドラマチックに演出してくれます。ソーシャルディスタンスに配慮しながら、自由に移動できる愛車でドライブしたあとに観賞すれば、楽しさもひとしお。全国にある海岸の中で、東京・愛知・大阪からアクセスのいい名スポットは以下の5つです。それぞれのスポットで催されている初日の出イベントなどは、事前に自治体のSNSやホームページで確認してからでかけましょう。
木戸浜海岸(千葉県)
千葉県北部の太平洋沿岸に広がる、関東エリア屈指の海水浴場、九十九里浜。60 キロメートルにもおよぶ広大な砂浜は、夏になると関東各地から行楽客が訪れるマリンレジャーの一大スポットになりますが、そのなかでも木戸浜海岸は混雑が少なく初日の出を拝める穴場スポットとして知られています。約200メートルの白砂の海辺から望む神秘的な太陽は、まさに絶景。東京方面から訪れる場合、アクアラインが渋滞する可能性が高いので、時間に余裕を持って出発することがおすすめです。
アクセス:銚子連絡道路横芝光インターチェンジから約15分
■駐車場:200台(無料)
城南島海浜公園つばさ浜(東京都)
東京都大田区城南島の端に位置する城南島海浜公園は、オートキャンプやバーベキュー、砂遊びなどができる都内至近のレジャースポット。そのなかの「つばさ浜」は、毎年元旦のみ早朝6時から入場が可能で、東京でも有数の壮大な日の出が観賞できます。行き交うクルーズ船や羽田空港からダイナミックに飛び立つ飛行機がオレンジ色に染まる東京湾に溶け込む美景は東京ならでは。また、海岸沿いのボードウォークから房総半島方面を向いて夜明けを待てば、水平線に昇るまばゆいばかりの太陽をゆっくり鑑賞できます。
アクセス:首都高速大井南出入口から約15分
■駐車場:275台(有料)
竹島園地(愛知県)
竹島は全長387メートルの橋で本土と結ばれた蒲郡のシンボルであり名勝地。島の中央部には、開運、安産の神様や弁財天を祀った「八百富神社」など5つの神社があり、本土とは異なる独自の生態系を持つことから島全体が国の天然記念物に指定されています。その周辺に整備された竹島園地は地元人憩いの場。大晦日の深夜から神々しい初日の出を待つ初詣客で賑わいます。例年日の出間近の6:30〜7:00が特に混雑し、島からはもちろん橋の上からも初日の出を観賞することができます。
アクセス:東名高速道路音羽蒲郡インターチェンジから約15分
■駐車場:200台(平日無料)
関空展望ホール「Sky View」(大阪府)
世界から関西への玄関口、関西国際空港。その展望ホール「Sky View」には360°のパノラマビューを望めるスカイデッキがあります。ひっきりなしに飛行機が離着陸する様子が間近で見られるスポットとして子どもから大人まで人気が高く、陽が落ちる頃に広がるのはイルミネーションの別世界。毎年元旦には特別営業を実施(2022年は120組480人限定)。東側の葛城山から昇る真っ赤な太陽は心が奪われるほど美しく、初日の出と飛行機の離着陸が融合した空港ならではの光景も見ることができます。
アクセス:阪神高速道路りんくうJCTから約7分
■駐車場:142台(駐車料金は特別営業の入場料に含まれる)
淡路サービスエリア(兵庫県)
明石海峡大橋のたもとにある淡路サービスエリアは、淡路牛や瀬戸内海の海産物などのローカルグルメが味わえる多彩なレストランやショップ、大観覧車、時間によって異なる光の演出で表情を変える遊歩道など、見どころ満載の人気スポット。展望テラスや撮影スポットが充実しており、雄大な明石海峡大橋をバックに写真撮影ができます。大阪湾からゆっくり昇り、大橋を煌々と照らす初日の出は、ロマンティックに新年を彩ってくれます。例年、大晦日から初日の出の時間帯まで下り線駐車場が混雑しますが、上下線を車で自由に行き来できるので、その時の状況で駐車場を選びましょう。
アクセス:神戸淡路鳴門自動車道 淡路SA
■駐車場:下り/454台、上り/439台(ともに無料)
初日の出を美しく撮影するテクニック
初日の出を撮影するために、まず重要なのは初日の出の時間を把握すること。スマートフォンのアプリやWEBで目的のスポットの初日の出の時間と例年の渋滞情報をチェックし、しっかり計画を立てましょう。好みの構図にあった最適なポジションを確保するためには事前のリサーチに加え、余裕を持って到着することも大事です。
機材は、特別なものは必要なく、手持ちの一眼レフやミラーレスなどデジタルカメラでOK。三脚を用意すればブレずに撮影できるので持参しましょう。絞り優先モードで、おすすめの設定は以下です。
●絞り:日の出直前から太陽が姿を現したばかりの薄暗い間はF8前後、太陽が昇りきったらF11前後
●ISO感度:三脚がある場合は100~400前後
●シャッタースピード:手ブレを防げる1/250秒前後
●ホワイトバランス:暖色系なら夕焼けのような優しい印象、寒色系なら神秘的な雰囲気など好みの色味
まず、日の出の約40分前から水平線からぼんやり明るくなり、空が徐々に濃い青色に染まる「ブルーアワー」を撮影し、水平線から太陽が姿を現した直後の10分間がもっとも初日の出らしい神々しい瞬間をとらえることができます。日の出は意外に早いので、事前に構図を決めておくことが肝心です。素晴らしい1年の幕開けに、ぜひチャレンジしてみてください。