豊永智大の『シャフトのしなりで飛ばそう！』VOL.6～しなりを使える体づくり（2）〜ストレッチ編

2022年の「PLDAロングドライブ世界選手権」世界大会では日本人選手で唯一、ベスト16入りし、準優勝のブライソン・デシャンボーと対戦した豊永智大プロ。今年8月にジョージア州アトランタで開催された「WLD世界ドラコン選手権」では最長402ヤードを記録し、トップ27入りを果たした。世界レベルのドラコンプロに、「シャフトのしなりを使った飛ばしのスウィング」に近づけるストレッチを教わろう。

撮影協力/LOWMEL BEAR

ストレッチ① 胸椎の捻転

動けるカラダ、ケガしにくいカラダを手に入れるために、日々のストレッチを習慣づけたいものです。
今回は、ゴルフに有効なストレッチをご紹介します。みなさんのゴルフ上達に役立ててください。

写真のような長い棒を両手で握り、両肩の後ろに持っていきます。ゴルフクラブでもけっこうです。
そして、前傾してアドレスと同じ姿勢をとります。

そこから左右にひねるのですが、テークバック側にひねるときには体重を右足で受け止めて、体が右に流れないようにします。

そして、フォロースルー側にひねるときは、体が左に流れないように体重を左足で受け止めます。

スウィングのスピードや遠心力によってフォロースルーは大きくひねられるので、フォロー側にはある程度、体の柔軟性があるのに対し、テークバックは自分の力でひねる必要があります。
なので、とくにテークバック側を重点的にひねる練習をしておくことをおすすめします。

左右に10回ずつ、3セット行いましょう。

ストレッチ② 胸郭周りの柔軟性

胸郭（きょうかく）とは胸椎、肋骨、胸骨からなる部分です。
体が硬くなりやすいのが、座る仕事が多い人です。お尻や背中が硬くなっていて、ぎっくり腰にもなりやすい危険があります。

なので、両手でクラブを握って頭の上に掲げ、上体を左右に倒すストレッチを取り入れましょう。

これも左右に10回ずつ、3セット行います。

ストレッチ③ 腸腰筋の連動性を高める

上半身と下半身をつなげる筋肉、腸腰筋のストレッチです。
これも座り仕事の人だと動かす機会が少なく、硬くなりがちです。

足を前後に開き、前足はひざを曲げ、後ろ足は伸ばしてひざから下を地面につけます。
両手で握ったクラブを体の前に立て、体を支えます。

腸腰筋を意識し、体を上下に弾ませながら伸ばします。
左足・右足と前足を変えて10回ずつ、3セット行ってください。

だんだん慣れてきたら、ひざを立てた前足をもっと前に出すと、腸腰筋とともにハムストリング（太ももの裏の筋肉）も同時に伸ばすことができます。
ただし、無理をしない範囲で取り組みましょう。

ストレッチ④ 仙骨と腸腰筋の柔軟性

最後はストレッチポールを使用します。

ストレッチポールの上に、骨盤と骨盤の間にある仙骨（せんこつ）に沿って寝ます。
そして両ひざを立てます。

この体勢から、両ひざを左右に倒します。
なるべく背中がついた状態を保ったまま、左に倒したときは右ひざが、右に倒したときは左ひざが地面につくようにしっかりひねってください。

左右に10回ずつ、3セット行います。

なお、ストレッチポールがない場合は、上体を起こして両手を後ろについた姿勢でも行うことができます。