Zoo and Aquariumドライブして会いに行こう!
知的好奇心をくすぐる生きものたち
Text:Ritsuko Tsutsumi Photo:Satoshi Yasukochi, Takashi Imai

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さまざまな生きものに触れ、知的好奇心がくすぐられる動物園や水族館は、大人もこどもも夢中になれる場所。『Harmony Summer』巻頭特集では、家族が揃う夏休みに、ファミリードライブで動物園や水族館を訪れる休日を提案しています。今年の夏は、ユニークな生きものたちに家族でワクワクしてみませんか?

アドベンチャーワールドの味わい深い生きものたち(和歌山県)

まずは、関西のリゾート地・和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールド。ここで一番人気があるのは、1994年から四半世紀で17頭もの繁殖に成功しているパンダです。現在は2020年11月に誕生した楓浜(ふうひん)をひと目見ようと、親子3世代で訪れる家族も多いそうですが、他にもじっくり観察してみると味わい深い生きものたちがたくさんいます。

陸と水中の姿のギャップに目が離せないペンギンたち

「海獣館」と「ペンギン王国」では、ひとつの空間に複数種のペンギンたちが一緒に暮らしています。写真は海獣館のペンギンたち。

アドベンチャーワールドには、現在8種類もの「ペンギン」が暮らし、「海獣館」と「ペンギン王国」で見ることができます。

「海獣館」でまず目を引くのが、ペンギンのなかでも最大種の「エンペラーペンギン」。どっしりとした佇まいで、頭部から胸元にかけてうっすらと黄色の羽毛が鮮やかです。「ヒゲペンギン」はその名の通り、あごの辺りにあるヒゲのようなラインがユニーク。名前からどのペンギンかこどもたちに当ててもらうのも楽しそう。「アデリーペンギン」は、タキシードのような模様と目のまわりの白い縁取りが印象的です。岩場で暮らすその生態を観察することもできます。

彼らのヨチヨチと歩く陸での姿と、水中をまるで弾丸のように俊敏に泳ぎ回る姿のギャップは目が離せません。

おっとりマイペースな姿を間近で楽しもう

クリッとした目がかわいいマーラ。

こどもたちと必ず立ち寄りたいのが、たくさんの生きものたちが暮らす「ふれあい広場」。耳と目が大きく、細長い手足を持つ「マーラ」は、広場で自由に過ごし、気付けば手の届く距離にいて、愛らしい姿を見せてくれます。

一見、ウサギのように見えますが、南アメリカのパンパと呼ばれる草原に生息するネズミの仲間。飼育下では、ペアになったオスとメスは一生添い遂げるので、よく観察するとペアを見つけられるかも知れません。

立派な角と哲学的な表情にせりふを当ててみたい

悠々と過ごすアジアスイギュウ。

アドベンチャーワールドで外せないのが、動物たちが暮らす世界を専用車ケニア号や自転車などで巡るサファリワールド。花形と呼べる動物たちだけでなく、普段なかなか見られない動物にも出会えることもこのエリアのよいところ。

インドやネパール、東南アジアの地域で、田畑を耕す際に活躍しているのが「アジアスイギュウ」です。オス・メスともに立派な角を持ち、悠然と歩く姿は、まるで思いにふける人間のよう。何を考えているのか想像するのもおもしろそうです。

掛川花鳥園のお洒落な鳥たち(静岡県)

多種多様な鳥と花々に触れ合えるのが、静岡県掛川市にある掛川花鳥園。フクロウやペンギンと触れ合ったり、鳥たちに直接餌をあげたりできる鳥好きにはたまらないテーマパークです。“動かない鳥”として知られるハシビロコウや、猛禽類たちのかっこいい擬似ハンティング姿も見逃せませんが、こちらでは日本ではあまり知られていない鳥たちをご紹介します。

一斉に飛び立つ姿に野生の迫力を垣間見る

華やかに集団で飛ぶコガネメキシコインコ。

スイレンが咲き乱れる「インコのスイレンプール」がある温室には、熱帯・亜熱帯地域に生息する9種類約80羽の鳥たちがそこここで自由に過ごしていますが、なかでもカラフルな「コガネメキシコインコ」は人懐っこく、肩や頭に乗ってくれるので、絶好のシャッターチャンスがたくさんあります。「とりのごはん」も販売しているので、確実に近くに来てくれることでしょう。

このコガネメキシコインコは、群れで飛び回る性質を持っており、運がよければ温室内を何往復も飛び回る姿を見ることができます。大自然での姿をほうふつさせる大迫力に感動することでしょう!

お洒落な姿をじっくり観察してみよう

顔と頭がカラフルなニシムラサキエボシドリ。

水辺の鳥たちが集まる「オオハシとトキの水辺」では、フラミンゴやオオハシ、クジャクなどよく知られた鳥たちにも会えますが、未知の鳥との遭遇が間近であるというちょっとした興奮も、家族の思い出に。

からだは地味な紫色なのに、頭の冠羽は赤色、額は黄色、くちばしはオレンジというユニークな姿をしているのが「ニシムラサキエボシドリ」。西アフリカの熱帯サバンナや湿地に生息し、昆虫も植物も食べる雑食性。飛ぶ際には、主翼から赤い羽根が見えます。

赤い帯と耳のまわりの茶色い羽根が特徴的なチャミミチュウハシ。

生きものの名前は、得てしてその姿からそのまま名付けられたものが多いというのも、こどもたちに教えてあげたい情報です。「チャミミチュウハシ」は、その名の通り「耳」にあたる部分が茶色い羽根で覆われています。

名前の「チュウハシ」はくちばしの大きさから。南アメリカの熱帯雨林に生息するオオハシ科の一種で、日本でよく知られるオオハシよりひと回り小さいからチュウハシです。クチバシの中はほぼ空洞で、とても軽いのでご安心を。名前と姿を見比べて、その由来を探る楽しみ方も好奇心をくすぐられます。

サンシャイン水族館のコアなファンが多い生きものたち(東京都)

都会のど真ん中、東京・池袋にあるのがサンシャイン水族館。暗闇に無数のクラゲが浮かびあがり、幻想的な世界を創り出す「海月空感(くらげくうかん)」や、東京の青空をバックに泳ぐペンギンが見られる「天空のペンギン」など、その展示方法は、一度は見ておきたいユニークなものばかり。ここではコアなファンならうっとりしてしまう生きものたちをご紹介します。

優雅に泳ぐ古代魚に太古のロマンを感じて

恐竜の時代から変わらない優雅な姿のアロワナ。

屋外エリア、マリンガーデンの「きらめきの泉」で悠々と泳ぐ姿を見られる「アロワナ」。淡水域に生息する魚のなかでは最大級の大きさで、古代魚の一種です。水槽の名前の通り、太陽の光を受けてきらめくウロコや、餌やりのトレーニング中に、ダイナミックに水面から跳び出す姿を眺めながら、太古の昔に思いをはせせてみたいですね。

怖いのに見たい深海生物界のアイドル!?

深海の掃除屋・ダイオウグソクムシ。深海の生き物へのダメージを減らすため、赤いライトで照らされている。

その大きさとグロテスクな姿を恐る恐る眺めているうちに、なぜか愛らしくも見えてくるのが深海生物の王様「ダイオウグソクムシ」。世界最大のダンゴムシの仲間で、大西洋やインド洋の水深200~2,500mの深海に生息しています。雑食で生きものの死骸も食べるため、「海の掃除屋さん」とも呼ばれています。

好奇心をかき立てる不思議な両生類

メキシコサンショウウオは一般的なピンクや白色ではなく、茶色がかった色。原種や野生種に近い色なのだとか。

爬虫類・両生類の展示が充実しているのも、サンシャイン水族館の魅力。中南米に生息する「メキシコサンショウウオ(ウーパールーパー)」は、ツルリとしたからだに大きな口、小さな目、そしてフサフサのエラが特徴ですが、生きものとして一番興味深いのが、「幼形成熟(ネオテニー)」であること。例えばオタマジャクシはカエルに変態しますが、メキシコサンショウウオは大人になっても姿が成長しないのです。進化や環境が理由といわれていますが、これを機に探究心に火が付くかも?

アドベンチャーワールド

住所:和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399
TEL:0570-06-4481(ナビダイヤル)

掛川花鳥園

住所:静岡県掛川市南西郷1517
TEL:0537-62-6363

サンシャイン水族館

住所:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル屋上
TEL:03-3989-3466

2021 Autumn

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