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Racing Storyトヨタ博物館で学ぶトヨタのレーシングヒストリー Text:Daisuke Katsumura

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トヨタは長い歴史の中で、数々のレースに参戦することで、技術向上を図ってきました。レースの歴史は自動車技術の発展の歴史でもあります。そこでトヨタ博物館で現在行われている企画展「トヨタ モータースポーツ列伝: 弛(たゆ)まぬ挑戦者たち」でトヨタのレース史を紐解いて見ましょう。

レース活動の歴史は初代クラウンからスタート

トヨタの国際的なレース活動は、意外にもラリーからスタートしています。1957年、オーストラリアで開催された過酷な豪州一周ラリーにトヨペットクラウンで参戦しました。これが国際的レースへのデビューとなります。ちなみにこのレースには102台が参加し、約半数の52台が完走。クラウンは47位という結果だったそうです。

伝説のトヨタ7が3台も揃うマニア垂涎の光景

トヨタのレースシーンを語る上で、欠かせないのが伝説のレースカー、トヨタ7です。1968年にデビューを飾ったこのレースカーは、当初3リッターV8エンジンを搭載していましたが、パワー不足に悩まされ、翌年には5リッターV型8気筒DOHCを新開発して搭載。その後1970年には5リッターV8NA仕様に加えて5リッターV8ターボエンジン搭載バージョンもデビュー。今回の企画展でも1969年日本Cam-Am優勝車、1970年のNA車、ターボ車と3台のトヨタ7が一堂に会する豪華な展示となっています。

トヨタがF1に参戦した8年間の集大成がここに

トヨタはアメリカでのCARTシリーズやF3などへのエンジン供給などの経験を経て、2002年から2009年まで「パナソニック・トヨタレーシング」としてF1に参戦していました。今回展示されるのは、参戦最終年となる2009年シーズンのTF109で、小林可夢偉もドライブした記念すべき一台です。

アメリカで戦ったIMSA仕様のセリカターボ

トヨタはアメリカのIMSAシリーズのGTOクラスにAAR(All American Racers)とタッグを組み、1987年より4台目セリカをベースにしたレースカーで参戦。日本車として初のドライバーズチャンピオン、およびマニュファクチャラーズチャンピオンに輝く好成績をおさめます。展示されているのは1988年仕様で、2リッターターボエンジンから600馬力以上を出力していました。

2000GTを世界に知らしめたスピードトライアル仕様

トヨタ2000GTはその性能を示すべく国際自動車連盟公認のスピードトライアルにチャレンジし、3つの世界記録と13の国際記録を樹立しました。今回展示されているのは、そんなスピードトライアルにチャレンジした車両のレプリカです。実はベースとなった車両はアメリカのキャロルシェルビーの元でSCCAレースに参戦するために送られた3台のうちの1台という歴史的価値のある一台です。

今回紹介した企画展「トヨタ モータースポーツ列伝: 弛(たゆ)まぬ挑戦者たち」は、4月11日まで文化館2Fの企画展示室で開催されています。来年の秋には富士スピードウエイ内に富士モータースポーツミュージアムのオープンも予定されており、これほどのレース車両が一堂に会するのは、かなり貴重な機会です。是非ともトヨタ博物館に足を運んで実物を見てください。

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