TOKYO AUTO SALON東京オートサロン
GAZOO Racingの躍動
Text:Daisuke Katsumura

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新型コロナウイルス感染拡大に伴い2021年の開催は見送られた(WEBではバーチャルオートサロンが開催された)ため、1年ぶりに幕張メッセにて東京オートサロンが開催されました。例年通り自動車メーカーも数多くブースを出展。TOYOTAもGAZOO Racingのブースで、魅力的な車両たちを発表しました。

東京オートサロンでTOYOTA GAZOO Racingのブースを訪ねる

新型コロナウイルス感染拡大を受け、昨年は開催が見送られたため、2020年1月以来の開催となった東京オートサロンですが、今年は各出展ブースもさまざまな感染対策をした上で待望の開催。ソーシャルディスタンスを確保しながらも12万人という来場者を数え、イベントは大いに盛り上がりました。トヨタ自動車もTOYOTA GAZOO Racingのブースを出展し、多くのギャラリーが訪れました。

またすぐ隣には独自のチューニングを施した市販モデル3台を発表したTOM’Sのブースや新型ノア/ヴォクシーのモデリスタパーツをお披露目したモデリスタのブースも設営され、それぞれ魅力的なモデルが揃いました。

GR MNヤリスやGR GT3 Conceptなど魅力的な車両たちを初公開

今回東京オートサロンで最も話題となっていたのは、会場で初披露されたGR MNヤリスです。GR MNヤリスは、GRヤリスをベースにさらなるボディ剛性アップと、チューニングを施したレース参戦も可能な、世界限定で500台販売される文字通りスペシャルなモデルです。上の写真はそんなGR MNヤリスの中でもBBS社製18インチアルミホイールやリアスポイラーなどを装着した”Circuit package”で、その中でも50台限定で販売されるマットスティールという特別色でペイントされた車両。その価格は塗装も含めると880万円を超える、まさにスペシャルな一台です。会場でも多くの人が集まり写真を撮ったり、下を覗き込んだりしていました。

そしてブースの中央に展示され、多くの注目を集めていたのが、このGR GT3 Conceptです。車両の周囲をグルっと回れるようになっていて、あらゆる角度から見られるため、常に人だかりができていました。その名前からも分かるように、GT3カテゴリーのレース参戦を見据えた市販のレース車両で、GRヤリス同様にモータースポーツ用車両を市販することでユーザーのモータースポーツ活動をサポートしていくそうです。GT3カテゴリー用の車両なので、国内のSUPER GTだけでなく、ルマン24Hなどへの参戦も期待されます。ボディデザインも秀逸で、デチューン版をロードゴーイングカーとして市販してほしいと要望が出ているといいます。今回はブラックボディでしたが、カラフルなペイントをまとった状態も早く見てみたいものです。TOYOTA GAZOO Racingのブースという枠にとどまらず、今回の東京オートサロンの中でもひときわ多くの自動車ファンの目をくぎ付けにしていました。

他にも話題のモデルや取り組みを数多く展示

さらにブース内を見回してみると、面白い車両をたくさん見つけることができました。まずは先日発表されたばかりのbZ4XをベースとしたGR SPORT CONCEPTが展示されていました。車高のダウンとホイールのインチアップ、GRロゴの入った専用シートの装着などが通常モデルとの違いとなり、マットグレーのボディカラーもSPORT CONCEPTの専用色となっています。実車を見るのは初めてという人が多かったようで、カメラのシャッターを切る音が周囲にとどろいていました。

そしてその他にもさまざまなレースで活躍する競技車両が展示されていましたが、中でも注目したいのが、こちら。スーパー耐久に水素エンジンで参戦しているORC ROOKIE Racingのカローラです。昨年5月にデビュー戦となった富士24時間耐久レースで、モリゾウ名義で豊田章男社長もドライブした車両です。TVCMなどでも紹介されてきたため、このカラフルな車両を知っている人が多かったようです。ちなみに2021シーズンだけで燃費はそのままに出力は20%、トルクは30%もアップを果たし、富士スピードウエイのラップタイムが5秒以上縮んでいるそうです。2022年シーズンもST-Qクラスにエントリーし、水素エンジンをレースの場で鍛えることで、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを行なっていくそうです。こうしたトヨタの新しい次代の取り組みに興味をそそられ、エリア内を隈なく見入る自動車ファンも目立ちました。

さらに車両以外にも、現在GAZOO Racingが旧車への絶版パーツの供給を行なっている「GRヘリテージパーツ」の展示も行われていました。当初はトヨタ2000GT用パーツなどからスタートしたこのプロジェクトですが、現在では40系ランドクルーザーやA70/A80系スープラ、AE86型レビン/トレノと徐々に対象車種も増えており、かなりのスペースを割いて実際のパーツを展示していました。特にAE86やA80スープラは東京オートサロンでもお馴染みの車種ということもあり、気になる来場者は多かったようです。

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