富士ドライブ旅Vol.04/「クルマと過ごす」ラグジュアリー体験(会員さま限定プランあり)ミスターSUPER GT脇阪寿一氏と巡る「富士モータースポーツフォレスト」の魅力

かつてはレースファンだけの“聖地”だった富士スピードウェイが今、大きく姿を変えようとしています。2022年から始動した「富士モータースポーツフォレスト」は、スタイリッシュなラグジュアリーホテルやモータースポーツミュージアムを併設し、クルマ好きだけでなく、誰もが楽しめる滞在型モビリティリゾートへと進化を遂げました。
そんな「富士モータースポーツフォレスト」を、SUPER GTで3度のシリーズチャンピオンに輝き、「ミスターSUPER GT」の異名を持つレーシングドライバー・脇阪寿一氏とともに巡ることで、モータースポーツの“動”と富士の自然が織りなす“静”が融合する、唯一無二の空間の魅力を紐解いていきます。
また、本記事で紹介している「富士スピードウェイホテル」へ宿泊予約をいただいた TS CUBIC GOLDカード会員さまを対象に、限定特典をご用意。特典はこちらから。
Text:Michi Sugawara
Photo:Masahiro Miki
Edit:Akio Takashiro(pad inc.)

脇阪寿一氏からひとこと
富士山は見る角度や季節によって違う表情を見せ、心を洗われるような感覚になります。その裾野に位置する富士モータースポーツフォレストには、日本のモノづくりを支えてきた細やかな気遣い、おもてなしの心が根付いていて、誰でも楽しめるような場所です。
開かれたモータースポーツの森へ
富士モータースポーツフォレスト
「富士スピードウェイは、鈴鹿サーキットと並ぶ日本を代表するサーキットで、レーシングドライバーとしてどうしても“勝ちたい”場所でもあります」
日本を代表するレーシングドライバーで、現在はTGR TEAM SARDチーム監督を務める脇阪寿一氏は、富士スピードウェイをそう評します。脇阪氏にとって富士スピードウェイは、2001年にトヨタ陣営に移籍後、わずか2戦目で優勝を果たし、自身の存在価値を改めて証明した特別な場所。今もなお、感慨深くこの地を見つめています。
そんな富士スピードウェイは、2022年より多層的な観戦スタイルを実現した滞在型モビリティリゾート「富士モータースポーツフォレスト」プロジェクトとして、ホテルやミュージアム、キャンプスペース、温泉施設(2026年以降開業予定)やレストランを擁し、多様なアクティビティが融合する場所として整備が進められています。
その「富士モータースポーツフォレスト」の玄関口となるウェルカムセンターは、モータースポーツで活躍をした車両展示やミニ四駆体験、富士山の眺望を楽しめる展望テラスなど、クルマに詳しくない老若男女でも楽しめる施設です。

ウェルカムセンターを巡り、併設された「ルーキーレーシングガレージ」に向かう途中のスロープには、レーシングメカニックやエンジニアの写真が並んでいます。これには彼/彼女らにも憧れを持ってもらえるようにしたい、というドライバーズネーム「モリゾウ」こと豊田章男氏の想いが反映されているのです。「ルーキーレーシングガレージ」では、レースチーム「ROOKIE Racing」による実際の車両整備の様子やタイヤ交換練習なども目の当たりにできます。


また、自然に囲まれた「富士モータースポーツフォレスト」内を走行できるさまざまな設備も充実。富士スピードウェイを実際に走行できる体験走行をはじめ、トヨタ交通安全センター「モビリタ」では、安全運転実技講習として国内最大級の10万㎡のフラットコースや35度バンク、低ミュー路(人工的につくられた滑りやすい路面)などを体験することが可能です。クルマだけでなく、e-Bikeレンタルサービス「Forest Ride」も提供しているので、薫風を感じながら広大なサーキットの周りをサイクリングするのも一興でしょう。
「富士モータースポーツフォレスト」は、クルマやレースに興味のない人でも“自分なりの楽しみ方”ができる開かれたモータースポーツ空間を目指しており、そこにはレースファン以外も集う“フェスのような空気感”が醸成されています。
次世代の観戦スタイルを実現する
富士スピードウェイホテル
「クルマは、自分や大切な仲間を行きたい場所へと連れていってくれるいわばパートナーでもあります。数ある工業製品の中で唯一“愛”がつくもので、“愛車”と呼ぶことからもわかりますよね。そんなクルマと一緒の時間を過ごし、サーキットでは新たな一面を見せてくれる場所として、富士スピードウェイホテルはあると思います」(脇阪氏)
富士スピードウェイに面した富士スピードウェイホテルは、“モータースポーツの新しいラグジュアリー体験”を象徴する宿泊施設として建立されました。広々とした客室のバルコニーからサーキットを望むことができるのはもちろん、雄大な富士山が広がる富士山ビューの客室も用意されています。

1,475mのメインストリートから最終のパナソニックコーナーといった第3セクターを一望できるサーキットビューの客室は、まさに“富士スピードウェイを見下ろす天空のVIP席”。従来のサーキットで一般的なテントやパイプ椅子といった簡素な観戦環境と一線を画し、上質なホスピタリティで富裕層・一般層を問わず満足させてくれるでしょう。そんな次世代のレース観戦の在り方は、まるでモナコグランプリのような優雅な時間を提供してくれる日本で唯一無二のロケーションです。


さらに、富士スピードウェイホテルが、日本国内で初めてとなるハイアット ホテルズ アンド リゾーツのホテルブランド「アンバウンド コレクション by Hyatt」に位置付けられるラグジュアリーホテルであることも見逃せません。
「アンバウンド コレクションby Hyattとは、ホテルそれぞれが持つ個性や唯一無二のストーリーを大切にしているブランドです。富士スピードウェイホテルは、モータースポーツとホスピタリティの融合をテーマに、サーキットが象徴する“動”と富士山や自然の静寂さを楽しんでいただく“静”の両面を感じることができます。クルマ好きの方はもちろん、温泉や富士山好きの方にも楽しんでいただけるホテルとなっております」(マーケティングコミュニケーションズマネージャー 廣岡吏絵氏)


実際に富士山の雄大な眺望を楽しめるホテルとして、国内外から多くの宿泊客が訪れているという。温泉浴場やスパ、屋内プールにジムを備えたウエルネス棟に、トラットリアスタイルのイタリアンレストラン「TROFEO イタリアン」といった館内施設も充実し、ラウンジではアフタヌーンティーを堪能する人の姿も絶えません。
特に炉端焼きを提供するダイニング「Robata OYAMA」は地元静岡産の食材をふんだんに使った炭火焼き料理や鮨、日本酒を楽しめるとあり、高い人気を誇っています。静岡県から「ふじのくに食の都仕事人」として表彰された泉地浩二料理長が腕を振るう料理には、地産地消の精神が息づき、この地の豊かさを舌で存分に感じることができるでしょう。



また、館内には至るところにクルマやレースにまつわる意匠や調度品が設えられ、常にサーキット文化と触れ合える工夫が凝らされています。壁面にモデルカーが並ぶ「BAR 4563」の個室には、レーシングゲーム『グランツーリスモ7』の特別筐体も設置され、利用者に開放されています。

より本格的なドライブ体験を楽しみたい方には、ジム内にあるプロ仕様の「ドライビング シミュレーター」がおすすめです。脇阪氏も「富士スピードウェイを何度も走っている僕からしても、景色や走行感覚がそのまま再現されていて驚きました。普段乗ることのできないレーシングカーに乗っている感覚に誰もがなれるので、ぜひその雰囲気を楽しんでいただきたいです」と太鼓判を押しています。

「富士スピードウェイホテルが出来たことで、『今日は晴れているから、ここから見える富士山はきれいだな』とか、自分なりに富士山のビューポイントを見つけるような楽しみ方もできるようになりました。四季それぞれの姿はもちろん、日本人の我々が見ても昨日と今日で違う自然の表情だったり、普通では気に留めない富士山の変化を存分に感じられたりする場所だと思います」(脇阪氏)
技術と知恵のイノベーションを体験する
富士モータースポーツミュージアム
富士スピードウェイホテル内には、世界初となる国内外自動車メーカー10社の連携による常設展示を実現した「富士モータースポーツミュージアム」が併設されています。ホテルのエントランスに入ると、すぐにレーシングカー『TOYOTA 7 5L TURBO』のレプリカが目に飛び込んできます。

「TOYOTA 75L TURBOは、1970年の日本グランプリに向けて開発され、優勝も有望視されたものの、レース中止によって出走がかなわなかった“幻のレーシングカー”です。トヨタがレーシングカーづくりに本気で取り組み始めた時代の集大成的な存在でもありました。レプリカではありますが、エンジンやウィング、タイヤなどは、当時のそのもの。それらを普段見られない角度から見られ、モータースポーツファンの方からも好評の声をいただいています」(富士モータースポーツミュージアム 主幹 稲冨克彦氏)
「富士モータースポーツミュージアム」では、19世紀末のモータースポーツの興りから、約130年におよぶ歴史を15のゾーンに区分して網羅的に紹介しています。世界一周ロードレースでクルマの有用性を世界に知らしめた『トーマス・フライヤー』をはじめ、日本車で初めて国際大会で優勝した『ダットサン 富士号』、日本におけるサーキットやル・マン24時間レースの歴史から、トヨタのF1への挑戦、そして未来のモビリティ社会を見据えた次世代のクルマ像まで、順を追ってご覧いただけます」(稲冨氏)

メーカーの垣根を超えた豊富な実車を眺めながら、モータースポーツ文化、ひいては人とクルマの関係についても思いを馳せることができます。
「技術の革新を競い合うモータースポーツの歴史は、クルマの進化をたどるうえで重要なものであり、そこにはトップレベルの技術、人間の知恵や研鑽がすべて含まれています。モータースポーツ車両、そしてそれに携わる人のストーリーを伝えることで、勝ち負けだけではない、誰もが共感できる人間の営みについて学んでいただけるかと思います」(稲冨氏)
日本が世界に誇る“細やかな気遣いの心”
最後に、富士モータースポーツフォレストを巡った脇阪氏は、開発が進むこの地に対する願いを語ってくれました。
「日本のモノづくりや技術力を支えてきたのは、細やかなことにまで気がつく気遣いの心だと思います。それが人間関係であれば、おもてなしの心になるでしょう。それこそが日本が世界に誇れるもので、富士モータースポーツフォレストにも根付いていると思います。
クルマとレースを中心に据えながら、この場所に集った多様な人びとがそこで出来たつながりによって人生を豊かにしていく。日本の基幹産業である自動車産業と紐づいた富士モータースポーツフォレストが、日本のこれからの未来を照らすような場所になってくれると嬉しいです」
紹介スポット
基本データ
富士モータースポーツフォレスト ウェルカムセンター

住所:静岡県駿東郡小山町大御神字中島627
URL:https://fujimotorsportsforest.jp/
駐車場:無料(30台)
営業時間:10時~17時(冬季 10時~16時)
富士スピードウェイホテル

住所:静岡県駿東郡小山町大御神645
URL:http://fujispeedwayhotel.jp/
アクセス: 東名高速道路御殿場I.C.から車で約20分
駐車場:無料(262台)
富士スピードウェイホテル
TS CUBIC GOLDカード会員さま限定特典
トヨタファイナンス トラベルデスクから宿泊予約をいただいた TS CUBIC GOLDカード会員さまを対象に限定特典をご用意いたしました。
【期間】2025年8月20日(水)~2025年11月21日(金)までにご予約いただいた、2025年11月30日(日)チェックアウトまでのご宿泊を対象
【特典内容】
・施設内で使えるホテルクレジット($100相当/滞在)
・ご滞在中の朝食サービス(1室2名さま分)
・ウェルカムアメニティ
・お部屋の無料アップグレード*
・アーリーチェックイン*
*ご希望の際は予約時に承ります。回答は当日現地にてご確認をお願いします。
※お支払いは現地決済のみとなり、ポイント1.5倍の対象外となります。
旅行のご相談・お問い合わせはトヨタファイナンス トラベルデスクへ
WEBフォームはこちらから
24時間受付中

TEL:0800-700-8160からも承ります
通話料無料 9時~17時
(日祝・年末年始は除く)
富士モータースポーツミュージアム

住所:静岡県駿東郡小山町大御神645
URL:https://fuji-motorsports-museum.jp/
アクセス:東名高速道路御殿場I.C.より車で約20分
駐車場:ホテルと共用の無料駐車場あり
営業時間:10時~17時 年中無休
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