気になるトヨタ車クラウンブランド第2章の幕開け
クラウン スポーツ発表イベントレポート
トヨタのフラッグシップブランドであるクラウン。1955年に誕生した初代から数えて16代目となる新型クラウンはついに日本を飛び出し、世界を目指すことに。クラウンブランドの第2章の幕開けを象徴する一台、クラウン スポーツの魅力を発表イベントレポートとともに深堀りしていく。
若手デザイナーとともに作り上げた新しいカタチ
発表イベントでは、クラウンのチーフエンジニアの清水竜太郎氏、チーフデザイナーの宮崎満則氏、開発担当の本間裕二氏、カラーデザイナーの宍戸恵子氏らが登壇し、それぞれが新生クラウンの魅力と、開発に込めた想いを述べた。
歴代のクラウンが大切にしてきた「品格あるたたずまい」を継承し、日本人特有の美意識を表現することは念頭に置きつつも、“革新と挑戦”をキーワードに、世界に出しても通用する新しいカタチを作り上げることにチャレンジしたと語る宮崎氏。
実際、今回の4つのクラウンは、いずれもかなり特徴的なデザインをもつが、これらはいずれも20代のデザイナーとベテランデザイナーとの協働のもとに生み出された賜物だ。
加えて宮崎氏は、乗り降りしやすいクーペライクな設計を施したキャビンなど、これほどまでに運転しやすいパッケージで、いまだかつてない上質なものに仕上げられていることを強調した。
今回のスポーツについては、街の建物や木々がボディにどのように映り込んで、それがどのように変化していくのか、その情景を思い描きながらデザインしたという。
また、これまでトヨタやレクサスをはじめとする、さまざまな車両のカラーデザインを歴任してきた宍戸氏は、インテリアカラーについて、かつてないアシンメトリーな意匠としたことを説明。例えば、助手席側と運転席側の配色を変えることで、コックピットの包まれ感を演出。これは、運転したときのワクワク、ドキドキ感をドライバーによりいっそう感じてほしいという想いを込めたものだという。
ボディカラーはエモーショナルレッドⅢをはじめ、アッシュ、マスタードなど、ほかのクラウンシリーズにはない構成となっており、カラーリングにおいても、宮崎氏が述べた映り込みの美しさを強く意識したことをアピール。
また、クロスオーバーのバイトーンとは異なり、スポーツではマスキングを施した新しいカラーリングを採用したことを説明した。
目指したのは上質な走りと乗り心地の両立
現在、開発主査として16代目クラウンの車両全体の開発の取りまとめを担う本間氏いわく、「クラウン スポーツを開発するうえでこだわったことのひとつとして挙げられるのは、“上質な走りと上質な乗り心地の両立”です」。これも多様化するお客さまのクルマへのニーズに応えるための施策のひとつであるという。
さらに、クラウン エステートもアクティブライフを楽しめるクルマに仕上げることを目指し、開発を進めていることを明かした。
クラウンチーフエンジニアを務める清水氏は、「2022年7月のワールドプレミアにて登場したクロスオーバーが第1章、そして少し間があきましたが、今回のクラウン スポーツのローンチが第2章ということになります。
私たちは単に4つのクラウンを作ったわけではなく、さまざまなお客さまのニーズにしっかりお応えしていけるよう、いろいろなライフスタイルやライフステージに合ったクラウンを作り上げることを目指して開発に取り組んできました。
クラウンに乗ってみたい、乗って楽しかったと感じてもらえること、クラウンがお客さまにとってのフラッグシップでありつづけることがとても大切なことだと思っています。 これからも時代とともに変化するお客さまの価値観やニーズに合わせつつ、“革新と挑戦”をつづけていきたいと思っています。より多くの皆さんに販売店、できれば専門店にも足を運んでいただいて、クラウンの新たなる世界を知っていただく。これ以上にうれしいことはございません」と締めくくった。
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