ACADEMIE DU VINワインのおいしい飲み方!温度とワインの味わいの関係性とは
レストランで飲むワインはいつもよりおいしく感じられませんか?
同じ金額のものを飲んでもレストランで飲んだもののほうがおいしく感じられるのは、高揚感や料理との組み合わせも影響していると思いますが、それだけでなくワインの魅力を最大限に引き出さす工夫がなされているからなのです。
その大きなポイントとして、温度が挙げられます。
ワインをおいしく味わうのには温度が大きく影響するのです。
ここではワインと温度の関係性、それから適切な温度を説明することで、ワインのおいしい飲み方を紹介していきます。
〇ワインと温度の関係性について
〇温度がワインに与える影響とは
〇ワインをおいしく飲める適切な温度
〇ワインの温度を調節する方法
上記の目次に沿って説明します。
ワインと温度の関係性について
ワインをおいしく飲むためには、温度が大切なポイントとなります。
適切な温度がワインの魅力を存分に引き出してくれるのです。
まずは温度がワインに与える影響について説明していきます。
その後、ワインの適切な温度を見ていきましょう。
温度がワインに与える影響とは
■温度を高くしたときの2つの影響
<温度を高くしたときの2つの影響>
(1)香りのボリュームが大きくなる
(2)渋味・苦味・酸味をマイルドにする
つまり、香りのよいワインや、渋味・苦味・酸味の強いワインの場合には高い温度で飲むことで、飲みやすくすることができます。
■温度を低くしたときの4つの影響
温度を低くしたときにワインに与える影響は、以下の4つがあげられます。
<温度を低くしたときの4つの影響>
(1)フレッシュさを強く感じさせるようになる
(2)甘味やアルコールの刺激を緩和する
(2)炭酸ガスの泡立ちを抑制する
(4)酸味が乏しいワインや香りのよくないワインは低温にすると欠点を補うことができる
こうした影響を考慮すると、白ワインの多くは温度を低くすることによって本来の味わいを最大限に引き出すことができるということが分かります。
ワインをおいしく飲める適切な温度
20℃以上は酸化が急速に進んでしまうことから、ワインの温度の上限は18~20℃とされています。
温度が低いほうには、マイナス2℃になって凍結しない限り問題はありませんが、香りのボリューム確保の観点から7~8℃以下は望ましくないとされています。
具体的に、どのくらいの温度がワインの魅力を最大限に味わうことができるのでしょうか。ワインの種類ごとに適切な温度を見ていきましょう。
赤ワイン | |
---|---|
ワインの種類 | 適切な温度 |
ボルドー | 18℃前後 |
古いボルドー | 最高17℃ |
ブルゴーニュ | 16℃前後 |
ボージョレ | 12~15℃ |
ロワール | 12~15℃ |
白ワイン | |
---|---|
ワインの種類 | 適切な温度 |
軽い辛口/酸味の強いワイン | 7~10℃ |
良質のブルゴーニュ | 18~20℃ |
中辛口のドイツワイン | 9~10℃ |
軽く、フルーティーでバランスのとれたワイン | 9~10℃ |
並の甘口ワイン | 7℃前後 |
上級甘口ワイン | 10℃以上 |
その他のワイン | |
---|---|
ワインの種類 | 適切な温度 |
ロゼ | 7~10℃ |
並のスパークリング・ワイン | 7~8℃ |
高品質ヴィンテージ・シャンパーニュ | 18~20℃ |
シェリー(フィノ・マンサニーリャ) | 9℃前後 |
ポート(ルビー/ヴィンテージ) | 室温 |
おいしく飲める適切な温度は一般に白ワイン8~16℃、赤ワイン12~20℃とされていますが一概にそうとは言い切れません。
高級な白ワインの場合には高めの温度にすることで、その複雑な香りを楽しめるようになります。
ここに紹介した温度を目安として、そのワインの種類に応じて飲むときの温度を調節してみてください。
ワインの温度を調節する方法
おいしく味わうときに適切な温度については先の通りですが、温度調節のときの方法を紹介しておきましょう。
前提として品質維持のためには、なるべく急速な温度変化は避けるべきです。
例えば、湯せんやストーブなどで加熱したり、冷凍庫で冷やしたりといったことは、できるだけ避けてください。
ワインを温めるときには、常温の部屋に置いておくという方法があります。
例えば、ワインセラーやワインクーラーなどで保存しておいた12℃のワインを約23℃の部屋に置いた場合には、約50分で16℃まで上昇し、1時間40分ほど置いておけば18℃にまで上がります。
また、冷却するときには、氷水を入れたアイスバケツの使用が有効です。
アイスバケツに入れたワインは6分ほどで約10℃になり、11分ほどで約8℃まで下がります。
先ほど紹介したワインごとの適切な温度を参考にして、常温の部屋・アイスバケツに置いておく時間を考えてみてください。
まとめ
以上、ワインと温度の関係性、それからワインの種類ごとに適切な温度を説明しました。
おいしいワインの飲み方として、温度が重要なポイントになってくることが分かりましたね。
これを参考にワインの温度調節をして、ご自宅でもワインをよりおいしく味わってみてください。
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