Autumn leaves spot知られざる秋の美景を堪能!
“黄葉”ドライブへ――
秋の到来とともに、自然を愛でに出かけるドライブが楽しみな時節がやってきました。とくに10月〜11月にかけて楽しみたいのがモミジを筆頭とした紅葉(こうよう)ですが、賑やかな有名スポットを避けて、今年はイチョウなどに代表される黄葉(こうよう)をのんびりと愛でてみてはいかがでしょうか。黄葉は、日中の鮮やかな美しさだけでなく情緒豊かな夜景のライトアップも楽しめます。黄葉の魅力に的を絞り、全国のスポットをご紹介します。
約1000年前から愛でられていた「黄葉」の魅力
黄色や紅色に色付く木の葉を観賞する紅葉狩りは、秋レジャーの目玉のひとつ。自然そのままの里山はもちろん、公園や神社仏閣など日本ならではの名所は数多くあります。紅葉前線は北海道を皮切りに例年10月より始まり、11月に入ると本州から四国、九州へと南下し、明け方の最低気温が7〜8℃より低くなる時期にハイシーズンを迎えます。
紅葉と聞いてイメージするのは紅色の葉が一般的ですが、7世紀後半に編まれた『万葉集』では、そのほとんどが「黄葉」と書かれていました。黄葉を詠んだ歌は数多くあり、その美しさ、色が移り変わる儚さを1000年以上前の人も愛でていたことが分かります。
平安時代になると「紅葉」と書かれるようになり、貴族の楽しみだった紅葉観賞は江戸時代には庶民にも広がり、秋の娯楽として定着しました。こうした紅葉のルーツとも言える黄葉を観賞できるのは、イチョウをはじめ、メタセコイア、クヌギ、ポプラで、夜景とも相性がよくロマンティックな情景に包まれる名所が全国に点在しています。紅葉とは違った魅力を放つ全国の黄葉スポットと、それぞれの見頃をご紹介します。
美しい光景に包まれる
全国の黄葉スポット7選
国営昭和記念公園/東京
(見頃:11月下旬〜12月頭)
昭和記念公園は、東京都立川市・昭島市にまたがる総面積180ヘクタールの国営公園。1年を通して東京とは思えない豊かな自然が楽しめます。このスポットを代表する「かたらいのイチョウ並木」は、全長300メートルにもおよび、自然で素朴な美しさが魅力です。最盛期には頭上から足下まで黄色に染まる“黄金のトンネル”が現れます。例年11月頭からライトアップイベント「秋の夜散歩」が始まり、黄葉に音楽と光が連動した幻想的な空間が楽しめます。
●国営昭和記念公園
https://www.showakinen-koen.jp/facility/facility-306/
東京都立川市緑町3173
駐車場:あり
明治神宮外苑/東京
(見頃:11月中旬〜12月上旬)
国道246号線の青山二丁目交差点から、外苑中央広場円周道路に至る約300メートルのイチョウ並木は、都内を代表する黄葉スポットです。この並木は日本の近代造園の師といわれた折下吉延博士が手がけ、明治神宮外苑のシンボル的存在の聖徳記念絵画館が並木の先に美しく見えるよう遠近法を用いて設計されています。落葉の時期には並木通り一面に葉が落ち、フォトジェニックな黄金色の絨毯が広がります。
●明治神宮外苑
http://www.meijijingugaien.jp/walk/sight/season.html
東京都新宿区霞ヶ丘町1-1
駐車場:なし
三渓園/神奈川
(見頃:11月中旬〜12月中旬)
三渓園は、製糸・生糸貿易で財を成した実業家・原三溪が明治39年に開園した広大な日本庭園です。東京ドーム約4つ分の広大な敷地には、京都や鎌倉から集められた歴史的建造物17棟が園内に配置されています。秋の黄葉の見どころは、イチョウが黄金色の美景を作る内苑の聴秋閣付近。古都のように風情豊かな庭園散策が楽しめるほか、例年11月下旬から12月上旬の金・土・日曜・祝日に開催されるライトアップも見ものです。
●三渓園
https://www.sankeien.or.jp
神奈川県横浜市中区本牧三之谷58-1
駐車場:あり
稲沢市祖父江町山崎地区/愛知
(見頃:11月下旬〜12月上旬)
稲沢市祖父江町は、1万本以上のイチョウの木が植えられている日本有数の黄葉スポットです。町全体が黄金色に色付く晩秋の11月下旬から末にかけて、山崎地区で「そぶえイチョウ黄葉まつり」が開催されます。期間中はステージイベントやイチョウ写生大会、特産品の販売などが行われ、祖父江ぎんなんパークや祐専寺周辺でライトアップも実施されます。
●そぶえイチョウ黄葉まつり
https://sobue.or.jp/koyo2024/
愛知県稲沢市祖父江町山崎江代23-2(祖父江ぎんなんパーク)
駐車場:なし
※令和6年度の開催は11月23日(土・祝)〜12月1日(日)
イチョウの木のライトアップは11月23日(土・祝)〜11月30日(土)17:00〜20:00
時瀬の大イチョウ(時瀬神明神社)/愛知
(見頃:11月中旬〜12月頭)
愛知県豊田市と岐阜県恵那市の境界近く、矢作川と明智川の合流地点に佇む時瀬神明神社にある大イチョウ。樹齢は300年以上と伝わり、高さ31メートル、胸高6.1メートルは愛知県随一の大きさを誇り、集落のどこからでもその雄姿を拝むことが可能で、県の天然記念物に指定されています。
●時瀬の大イチョウ(時瀬神明神社)
https://www.tourismtoyota.jp/spots/detail/32/
愛知県豊田市時瀬町仲切
駐車場:あり
メタセコイア並木/滋賀
(見頃:11月下旬〜12月上旬)
滋賀県の琵琶湖の北部「湖北エリア」に位置する高島市マキノ町は、四季折々の美しい景色が楽しめる隠れた人気スポットです。その中でも道路の両側に約500本ものメタセコイアが植えられた並木道は、読売新聞社が発表した「新・日本街路樹百景」にも選ばれています。秋には、隣接する「農業公園マキノピックランド」にて毎年「メタセコイア並木紅葉まつり」が開催されます。
●メタセコイア並木
https://takashima-kanko.jp/spot/2018/06/post_155.html
滋賀県高島市マキノ町蛭口
駐車場:あり
神戸市立森林植物園/兵庫
(見頃:11月上旬〜下旬)
世界各地の樹木を集めた総面積142ヘクタールにもおよぶ国内最大級の植物園。秋にはカエデをはじめ、ハナノキ、モミジ、バフウ、メタセコイアなど38種3,000本の木々が黄色や紅色に染まり、本園の「国際親善の森」では、世界の紅葉も鑑賞できます。見どころを案内する「森のもみじ森林ガイドツアー」やロマンティックなライトアップも人気です。
●神戸市立森林植物園
https://www.hyogo-tourism.jp/spot/0053
神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2
駐車場:あり
2024年は残暑の影響もあり、遅いところでは12月上旬まで見頃となる見込み(※)です。黄金に色づいたさまざまな種類の黄葉を愛でに、この秋、ぜひ愛車とともにでかけてみてはいかがでしょうか。
※出典:お天気ナビゲータ(https://s.n-kishou.co.jp/w/)