Drive through the autumn leavesドライブのスペシャリストが厳選!
忘れられない、秋の紅葉ルート

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秋のドライブといえば、やはり楽しみなのは紅葉。見頃予想をチェックしながら、旅の計画を立てている人も多いのではないでしょうか。今回は道路事情・紅葉スポットに詳しいスペシャリスト2人が、全国を飛びまわるなかで選び抜いた紅葉ドライブルートを厳選ピックアップ。絶好のフォトスポットであり人混みが少ない穴場でもあるので、狙い目の場所です。見どころや周辺アクセス情報を交えながら、詳しくご紹介します。

最高のフォトスポット&混雑の少ない穴場
フォトグラファーが選ぶ絶好の名所を教えます

秋のドライブといえば、美しい紅葉が楽しみ。大自然の紅葉のオーロラから市街地の並木道まで、さまざまな表情を眺めながら過ぎゆく季節を味わう時期でもあります。

一方で、紅葉の名所は混雑がつきもの。できることならば、あまり知られていない穴場や渋滞が避けられる時間帯を狙いたいものです。

全国を取材で飛びまわるフォトグラファーは、各地の紅葉スポットを熟知しています。今回は2人の旅のスペシャリストから、とっておきの紅葉ドライブコースを教えてもらいました。

まるでドラマのワンシーン? 貴重なメタセコイアの紅葉を堪能

■おすすめルート

滋賀県高島市 県道287号小荒路牧野沢線 メタセコイア並木(2.4km)

■おすすめ紅葉ポイント

・白鬚神社
・鯖街道
・熊川宿

(c)Shingo Inomata

紅葉ドライブ案内人①
フォトグラファー 猪俣慎吾さん

キャンプが趣味のフォトグラファー。広告写真家・中村章三氏に7年間師事した後、個人スタジオを構えて独立。 広告・料理・アウトドアの撮影が主な得意分野であり、アウトドアを中心にフォトグラファーとして活動するかたわら、キャンプコーディネーターとしても活躍している。外ごはん文化を広めるためのアウトドアパーティーグループ「KIPPIS」を主宰。キャンプ歴は2005年からで、現在は息子と2人で行く父子キャンプにハマっている。2017年に星空案内人®を取得。2019年から自ら開発した『プラネタリウムテント』で天の川の解説をしながら全国をまわっている。2021年10月に『絶景CAMP GUIDE』(JTBパブリッシング) を出版。

■お気に入りの理由は?

「全国のキャンプ場を巡っていますが、マキノ高原キャンプ場に向かうと出迎えてくれるのが、このメタセコイアの並木道です。新緑~紅葉がとてもきれいですが、やはり紅葉の時期がとても美しく、大勢の見物客が立ち寄ります。

可能であれば、平日に訪れることをおすすめします。土日よりもゆっくり観ることができるでしょう。

道にはカフェなど飲食店があり、時間があればコーヒーブレイクをしながらメタセコイアを眺めることができます。

日本ではあまり見られないメタセコイア。その紅葉を間近で味わいながらドライブを楽しんでみてはいかがでしょうか」(猪俣さん)。

メタセコイアとは、ヒノキ科の落葉針葉樹で日本名はアケボノスギ。中生代(約2億5,217万年前~約6,600万年前)から生きている植物です。以前は絶滅したと考えられていましたが、1946年に中国の四川省・湖北省で自生種が発見され、「生きていた化石」として有名になりました。その後、挿し木と種が日本に伝わり、全国各地に植えられていきました。

県道287号小荒路牧野沢線のメタセコイア並木には、約500本のメタセコイアが植えられています。この並木は、1981年に整備事業の一環として植えられたのが始まり。地域の人々に育まれ、現在の雄大な姿に成長しました。1994年、読売新聞社の「新・日本街路樹百景」に選定されています。また、韓国ドラマ『冬のソナタ』の名場面に似ているとして当時話題にもなりました。

メタセコイアの紅葉は、例年の見頃は11月下旬~12月上旬頃。もみじのような真っ赤な色にはならず、レンガ色や茶色に変わります。もちろん、時間帯や気象条件、見る角度などにより見え方や色合いも異なります。

メタセコイア並木は『マキノピックランド』の一部にあります。マキノピックランドには、旬の果物狩りが楽しめる果樹園や、カフェ、レストラン、芝生広場、グラウンドゴルフ場などがあるパークゾーンが整備されています。野菜直売所もあり、お土産も購入できます。秋は栗拾い、さつまいも掘り、りんご狩り(60分食べ放題)などが体験できるので、旬の味覚を味わいに訪れるのもおすすめです。

猪俣さんが紹介する「マキノ高原キャンプ場」は、並木道から車で3分ほどの距離にあります。

■ここも行きたい!
白鬚神社(滋賀県高島市)

古くから「白鬚(しらひげ)さん」「明神さん」の名で親しまれ、近江の厳島とも呼ばれるほど、近江最古の大社として知られています。湖中に朱塗りの大鳥居があり、国道161号を挟んで社殿が鎮座します。

御祭神は猿田彦命。延命長寿・長生きの神様であり、縁結び・子授け・開運招福・学業成就・交通安全・航海安全などの導きの神でもあります。創建から実に2,000年以上の歴史を持つ神社で、現在の社殿は豊臣秀吉の遺命により、秀頼が片桐且元を奉行として造営したものです。

メタセコイア並木

滋賀県高島市マキノ町蛭口~牧野
名神高速道路・京都東I.C.から約90分
※カーナビゲーションで目的地設定される際は「マキノピックランド」(0740-27-1811)を登録
※駐車場はマキノピックランドの無料駐車場が利用可能。また紅葉シーズンには、無料臨時駐車場が開設される
問い合わせ:公益社団法人びわ湖高島観光協会(TEL:0740-33-7101)
https://takashima-kanko.jp/spot/2018/06/post_155.html

白鬚神社

滋賀県高島市鵜川215
電話番号:0740-36-1555
名神高速道路・京都東I.C.から約55分
http://shirahigejinja.com

関東の紅葉スポットとしては穴場! ワインディングが美しいもみじの名所

■おすすめルート

千葉県富津市 県道182号上畑湊線 もみじロード(田原~山中周辺までの約10km)

■おすすめ紅葉ポイント

・志駒の滝
・地蔵堂の滝
・観音堂の大イチョウ

紅葉ドライブ案内人②
フォトグラファー・ライター 勝村大輔さん

フリーランスフォトグラファー兼ライター。日本大学芸術学部写真学科卒業後、1996年4月からフォトグラファーとして活動を開始する。クルマやバイク、ガレージ、ハウジングなどを主な領域とし、内外出版社『高速有鉛デラックス』、ヘリテージ『Lightning』、実業之日本社『CLUB HARLEY』などで現在も写真撮影・原稿執筆を担当している。海外雑誌掲載も多く、オーストラリア『FUEL』(アメリカ車専門誌)、イギリス『BANZAI』(日本車チューニング誌)、イタリア『CHOP&ROLL』(アメリカンカスタム誌)など実績多数。そのほかにも、国内大手企業の広告写真・プロモーション動画の撮影を担当している。

■お気に入りの理由は?

「志駒川沿いのワインディングに約1,000本のもみじが生い茂り、紅葉シーズンには道路の両脇が真っ赤になります。道中には志駒の滝や地蔵堂の滝、観音堂の大イチョウなどの観光スポットもあります。駐車スペースが少ないですが、川沿いを散策するとより美しいもみじを楽しむこともできます。

ちょうど鋸山を内陸から迂回するようなルートとなるので、東京からアクアラインで木更津に渡ったら、往路は富津岬に寄ったあと、国道127号線で海沿いを南下し、鋸山を観光して、復路は保田から内陸に入ってもみじロードを経由して北上して君津方面へ。そのまま北上してマザー牧場方面へも行けます。途中に寄り道や食事を挟んでもアクアラインの渋滞が酷くなる前に戻って来ることができるため、軽い日帰りドライブにちょうどいいルートです。

撮影で綺麗なワインディングを探していて発見しました。あまり知名度は高くないのでそれほどの混雑もなく、平日なら渋滞せずに走ることができます」(勝村さん)。

県道182号上畑湊線・通称もみじロードは、千葉県屈指の紅葉の名所として知られています。見頃は11月下旬~12月上旬。関東では一番遅い紅葉といわれており、君津市の亀山湖、大多喜町の養老渓谷とあわせて鑑賞に訪れる人も多いようです。見頃を迎える頃には、もみじロード沿いの志駒地区、山中地区それぞれにイベントの開催や特産品の販売、無料休憩所の開設などが予定されています。

もみじロードの途中には駐車スペースが7カ所ほど設けられており、クルマやバイクを停めて散策を楽しめるようになっています。

もみじロード紅葉ウォーキングマップ

見られるのはもみじだけではありません。途中には、観音堂の大イチョウや上郷公会堂などイチョウの名所もあります。イチョウは見頃が短いですが、黄金色に染まった絨毯が美しいのも特徴。もみじとのコントラストも楽しみたいものです。

もみじロード途中の志駒地区には、「志駒不動様の霊水」と呼ばれて親しまれている湧水があります。約1km離れた水室山の中腹にある稲子沢不動を水源として湧き出た水を引いたもので、まろやかな味わいといわれており、たくさんの人が水を汲みに訪れます。広い駐車場も併設されています。

■ここも行きたい!
マザー牧場

広大な敷地に牛、馬、羊、アルパカなどたくさんの動物が飼育されている観光牧場。動物たちとのふれあい体験、味覚狩り、アトラクション、食の手作り体験などさまざまな時間の過ごし方が楽しめます。

2023年3月には、鹿野山ゴルフ倶楽部のコースに隣接した「マザー牧場 グランピング Green Base」がオープン。マザー牧場牛乳や手作りソーセージなどが味わえるBBQや、朝食のサンドイッチボックスも楽しみです。キャンプ道具、ベッド、エアコン、冷蔵庫などが揃っているので、持ち物は着替えとパジャマだけという手軽さも魅力。キャンプファイヤーも体験できます。

もみじロード

千葉県富津市志駒~山中(県道182号(上畑湊線)志駒川沿い)
ルート①館山自動車道富津中央I.C.から国道127号線を館山方面へ、国道465号線を経由、県道182号上畑湊線へ
ルート②館山自動車道鋸南保田I.C.から県道34号鴨川保田線を鴨川方面へ、山中三叉路より県道182号上畑湊線へ
お問い合わせ:富津市観光協会(0439-80-1291)
https://www.city.futtsu.lg.jp/0000000345.html

マザー牧場

千葉県富津市田倉940−3
電話番号:0439-37-3211
館山自動車道君津PAスマートI.C.から約15分
https://www.motherfarm.co.jp

3カ月予報によると、今年の秋は気温が平年よりも高いために紅葉の色づきに遅れが見られるといわれています。紅葉の見頃予想を確認し、ベストシーズンを狙って紅葉ドライブを楽しみましょう。

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