ゴルフ情報の収集に余念がないゴルフ大好きライター鶴原弘高が、
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2016年2月記
ゴルフコラム 第3回

フェニックスカントリークラブ

文/写真・鶴原弘高

フェニックスカントリークラブを訪れる価値は、トーナメントコースでプレーするだけではないように思う。ゴルフリゾートを満喫できる魅力をもつ、日本では数少ないコースだ。

南国リゾートと名門コースを満喫。その経験が、自分のゴルフ史の記念碑になる。

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フェニックスカントリークラブ(以下フェニックスCC)は、毎年11月に行われる国内男子ツアー「ダンロップフェニックストーナメント」の舞台となっているゴルフコース。僕は2015年の10月下旬に訪れた。

11月を手前に関東はすでに肌寒く、「だんだんドライバーの飛距離が落ちてきたなぁ」と思っていたところ、宮崎に降り立った瞬間、空気の暖かさに驚いた。その日の気温は21度。天気がいい日中ならば、秋でも半袖でいられるほど宮崎は南国なのだ。この暖かさのなかでプレーできるのは、ゴルファーにとってありがたい。

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簡単に「ダンロップフェニックストーナメント」についても説明しておこう。「ダンロップフェニックストーナメント」は、1974年に始まった歴史ある大会のひとつ。毎年、海外から有名選手や若手有望株を招待する大会としても知られていて、タイガー・ウッズはこの大会で2連覇。2014年度の大会には、今や世界ランキング1位にまで上り詰めたジョーダン・スピースが出場。3位に入ってその実力を証明した。

フェニックスCCには、住吉コース、高千穂コース、日南コースの各9ホール・計27ホールがあり、トーナメントで使われているのは、高千穂と住吉を組み合わせた18ホール。フェニックス・シーガイア・リゾートのラウンド付きの宿泊パックを予約しておけば、この18ホールを確約でラウンドすることができる。宿泊するのは、全室オーシャンビューのシェラトン・グランデ・オーシャンリゾート。前泊でのプレーとなり、ホテルからコースまでは園内を周回している無料シャトルバスで移動できる。

フェニックスCCのクラブハウスは、歴史を感じさせる重厚な雰囲気に包まれている。壁にはトーナメントの歴代優勝者の写真が飾られていて、ラウンドへの期待感をスタート前から高めてくれる。実は、僕は十数年ぶりの再訪だったのだが、この空気感は初めて来たときと何も変わっていないように感じた。襟を正したくなるような、かといって堅苦しくはない。こういった落ち着いた特別感を醸し出せるクラブハウスは、残念ながら日本には少ないように思う。緊張と緩和が同居していて、何とも心地いいのだ。

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日向灘に面した黒松林の中に造成されているフェニックスCCは、典型的な林間コースだ。ティグラウンドに立つと、いかにも日本的な名門の佇まいなのだが、洋芝が使われているのが大きな特徴となっている。9月にはティフトン芝にペレニアル・ライグラスがオーバーシードされて、コースは冬場でも美しいエバーグリーンの状態。フェアウェイやグリーンは、文句ナシのコンディションに仕上げられている。

フェニックスCCはキャディ付きでの歩きプレーとなるが、フラットな地形なので歩きやすく、隠れたハザードなどもないので、初めての訪問でもラウンドはしやすい。松林の上空を吹く風とグリーンの傾斜は読みづらいが、そこはキャディさんを味方に付けたいところ。ティショットを林の中にさえ入れなければ、納得のスコアでラウンドできるはずだ。かく言う僕も、ドライバーが曲がらなかった前半の高千穂は、今季ハーフベストのスコアで回ることができた。

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フェニックスCCを訪れる価値は、トーナメントコースでプレーするだけではないように思う。ホテルの客室から見た美しい夕景、プレー前の高揚感、ボールの行く手を阻んだ松の木、ショットの後に飛んでいった緑のターフ。それらがひとつの記憶になって、記念碑的に自分のゴルフ史のなかに残る。フェニックスCCは、ゴルフリゾートを満喫できる魅力をもつ、日本では数少ないコースだ。

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最後に、フェニックス・シーガイア・リゾートでの個人的なお薦めを紹介したい。ひとつは、フェニックスCCのレストランで食べられる牛丼。宮崎牛を卵とじにした逸品で、とてもおいしい。タイガー・ウッズが来日した際には、おかわりしたとか。もうひとつは、同じフェニックス・シーガイア・リゾート内にあるトム・ワトソンゴルフコースでのナイタープレー。フェアウェイに乗り入れできるカートでカジュアルにプレーできるので、前泊のついでに腕試しとしてラウンドするといいと思う。ただし、夜間は林に入れるとボールを見つけづらいので、ボールは多めに用意しておこう。

フェニックスカントリークラブ(宮崎県)

つるはら ひろたか◎ゴルフライター。1974年、大阪府生まれ。フリーランスのライターとして男性誌などで活動後、30歳のときにゴルフの面白さに気づき、ゴルフ専業のライターに。最新クラブの試打評、ゴルフ場のレビュー記事など多岐にわたる分野で執筆を行っている。HDCPは7。