Harmony 2015年11/12月号
バラエティ自動車ジャーナリスト 小沢コージの

シエンタ ここがイイ!

こんな生き残り術があるのか? と思った。そう、「ノア」「ヴォクシー」のような超スペース系しか生き残れないと思っていた5ナンバーミニバン。こんな戦略を用意していたとは……

一見ラテンのノリなのに中身はビックリするほど大マジメ

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こんな生き残り術があるのか? と思った。

そう、「ノア」「ヴォクシー」のような超スペース系しか生き残れないと思っていた5ナンバーミニバン。こんなにもイメージ先行&ニッチ戦略を用意していたとは……。

最初に驚いたのはCMでも見た“走るスポーツバッグ”戦略。デザイナーはバッグではなく、トレッキングシューズをイメージしたそうだが、エクステリアは確かにスポーツシューズっぽい。リアタイヤ前のクサビ型アクセントなどはクッションそのもの。

走りだすと、ギリギリまで計算されていることがわかる。まずビックリするのは、身長176cmの小沢が1列目も2列目も3列目も、きっちり座れるシートスペース。箱型ミニバンほど余裕はないが、明らかに「ウィッシュ」や「ガイア」よりも広い。特に3列目の足元の広さや高さは圧巻で、コンパクトミニバンにありがちな体育座りをしなくて済む。

全長4.2m台のコンパクトサイズだが、聞けばフロア周りでフロントこそ「アクア」の流用だが、リアは専用開発の低床。だからこそあのスペースが確保できたのだ。

さらに走りだ。パワートレインは2種類あって、ハイブリッドはさすがの低燃費で街中をタラタラ走ってもリッター15km以上、高速ではリッター20km前後は行くし、一方ガソリン車は街中をタラタラ走ってもリッター10km前半行くだけでなく、走りがことのほかいい。出足から豊かなトルクでスムーズに走れる。

乗り心地も「アクア」の改良版だけに、ボデー剛性が気になったが、ビックリするほど剛性は高い。中でも3列目シートの乗り心地の良さは抜群で、とてもコンパクトカーとは思えないしっかり感。3列目をたたんだ時のラゲッジスペースも驚異的に広い。

陽気なラテン風味の見た目からは想像できないマジメな使い勝手とラクな取り回し。見た目がラテンで中身はマジメ。現代の理想の花嫁タイプかも(笑)。

シエンタの詳しい情報・お問い合わせは、toyota.jp へ。

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おざわ こーじ◎バラエティ自動車ジャーナリスト。
1966年神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、某自動車メーカーに就職するも半年後に退職。「NAVI」編集部を経て、フリーに。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。著書に『ドライブ上達読本』『クルマ界のすごい12人』など多数。